ファミリーアントレプレナーシップ―地域創生の持続的な牽引力

山田 幸三 編著
尹 大栄
山本 聡
落合 康裕
戸前 壽夫

定価(紙 版):2,640円(税込)

発行日:2020/05/18
A5判 / 212頁
ISBN:978-4-502-34141-0

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本の紹介
長い目で「利益」よりも「存続」を重視して、世代を跨いで事業を営むファミリービジネスこそ、「地域創生」の持続的な牽引力となる主役であることを豊富な事例で解説する。

目次



ファミリーアントレプレナーシップ
地域創生の持続的な牽引力
目次

まえがき  
第1 章 ファミリービジネスと社会情緒的資産理論の視点
1 はじめに  
2 ファミリービジネスの基本的分析枠組み  
3 社会情緒的資産理論の視点  
4 ファミリービジネスの経営戦略と地域性  
5 ファミリーアントレプレナーシップと社会情緒的資産  
6 おわりに  

第2章 老舗酒蔵のアントレプレナーシップと地域貢献
―福島県・大和川酒造店
1 はじめに  
2 分析の視点  
3 事例:大和川酒造店―沿革と歴代当主の活動  
4 現当主・九代目彌右衛門の取り組み  
5 地域で継承される老舗酒蔵のアントレプレナーシップ  
6 おわりに  
 
第3 章 オンリーワン型ファミリービジネスの事業展開
―岡山県・横山製網
1 はじめに  
2 分析の視点  
3 漁業と漁網業界を取り巻く状況  
4  事例:横山製網―オンリーワン型企業への事業展開  
5 経営の自立と地域との共存の両立  
6 おわりに  

第4 章 伝統企業のリニューアル
―富山県・能作
1 はじめに  
2 事業のリニューアル―再創業  
3 事例:能作―老舗のリニューアル  
4 おわりに  

第5 章 オープン・イノベーションによる新機軸と産地の存続
―佐賀県・百田陶園
1 はじめに  
2 オープン・イノベーションの視点  
3 和様磁器発祥の産地―有田  
4 事例:百田陶園―新しい有田焼への挑戦  
5 ファミリーアントレプレナーシップと産地の存続  
6 おわりに  

第6 章 ポートフォリオ・アントレプレナーの社会情緒的資産
     (SEW)と海外市場参入

1 はじめに  
2 分析の視点  
3  事例:小林生麺
―グルテンフリーヌードルによる海外市場参入  
4  SEWの発見・評価と海外市場参入プロセス  
5 おわりに  

終章 ファミリーアントレプレナーシップと地域創生
―社会情緒的資産理論からの示唆
1 はじめに  
2 世代を跨ぐファミリーアントレプレナーシップ  
3 ファミリービジネスの社会情緒的資産と地域性  
4 おわりに  
参考文献  
索引  



著者プロフィール
〈編著者紹介〉
山田 幸三(やまだ こうぞう)
上智大学経済学部教授 博士(経営学) 放送大学客員教授
専攻:経営戦略,経営組織,アントレプレナーシップ
1956年生まれ。神戸大学経済学部卒業後,7年間の東京海上火災保険株式会社勤務を経て,1991年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。2000年岡山大学教授,2002年より現職。
主著:『経営学概論』(2018,放送大学教育振興会),『伝統産地の経営学:陶磁器産地の協働の仕組みと企業家活動』(2013,有斐閣),『新事業開発の戦略と組織:プロトタイプの構築とドメインの変革』
(2000,白桃書房。日本経営協会経営科学文献賞),『1からのアントレプレナーシップ』(共編著,2017,碩学舎・中央経済社),『日本のビジネスシステム:その原理と革新』(共編著,2016,有斐閣),『日本のベンチャー企業:アーリーステージの課題と支援』(共編著,1999,日本経済評論社。商工総合研究所中小企業研究奨励賞本賞)など多数


著者紹介

山田 幸三(やまだ こうぞう)
[プロフィール]
大妻女子大学社会情報学部教授、博士(経営学)。上智大学名誉教授。
東北大学客員教授、大阪経済大学客員教授、東洋大学客員教授。
1979年神戸大学経済学部卒業、7年間の東京海上火災保険株式会社勤務を経て、1991年神戸大学大学院経営学研究科博士課程単位取得退学。2000年岡山大学経済学部教授、2001年神戸大学博士(経営学)、2002年上智大学経済学部教授、2021年より現職。

[主な著作]
『経営学概論』(放送大学教育振興会、2018年)、『伝統産地の経営学』(有斐閣、2013年)、『新事業開発の戦略と組織』(白桃書房、2000年、経営科学文献賞)、『ファミリーアントレプレナーシップ』(編著、中央経済社、2020年)、『日本のビジネスシステム』(共編著、有斐閣、2016年)、『日本のベンチャー企業』(共編著、日本経済評論社、1999年、中小企業研究奨励賞本賞)、“Impact of Entrepreneurial Orientation: Longitudinal Analysis of Small Technology Firms in Japan, ”Academy of Management Proceedings (Best Paper Proceedings of the 2009 Academy of Management Annual Meeting, DOI: 10.5465/AMBPP.2009.44243059)(共著、2017年)など。

尹 大栄(ゆん てーよん)

山本 聡(やまもと さとし)
[プロフィール]
東洋大学経営学部教授

2012年一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。東京経済大学経営学部専任講師・准教授などを経て,2019年より東洋大学経営学部教授。経営学研究科ビジネス会計ファナンス専攻長,産官学連携推進センター副センター長(2023年現在)。博士(経済学,一橋大学)。専門は中小企業経営論。

日本中小企業学会理事・事務局長,企業家研究フォーラム幹事などの学会役員の他,東京都庁・東京の中小企業振興を考える有識者会議 委員,埼玉県・北部地域産業振興施設等検討委員会委員長,品川区・品川区産業振興研究会 委員,東京都信用金庫協会優良企業表彰制度選考委員などを務める。また,これまでに,経済産業省,中小企業庁,関東経済産業局,日本政策金融公庫,大田区,北区などで委員を歴任している。

[主な著作]
『〈郊外〉の再興:新・多摩学のすすめ』(けやき出版,2021年)
『ファミリーアントレプレナーシップ:地域創生の持続的な牽引力』(共編著,中央経済社,2022年)

落合 康裕(おちあい やすひろ)

戸前 壽夫(とまえ ひさお)