

- 本の紹介
- 会計学の研究成果を集大成したシリーズの第1巻。会計基準や実務を体系的に理解するうえで、基礎概念の修得が不可欠。実証研究の理論的補完にも必読の書。
- 担当編集者コメント
- 第一線の研究者による執筆―――
斎藤 静樹(東京大学名誉教授) 序章
辻山 栄子(早稲田大学教授) 第1章
鈴木 一水(神戸大学大学院准教授) 第2章
徳賀 芳弘(京都大学大学院教授) 第3章
川本 淳(学習院大学教授) 第4章
川村 義則(早稲田大学教授) 第5章
大日方 隆(東京大学大学院教授) 第6章
米山 正樹(東京大学大学院教授) 第7章
万代 勝信(一橋大学大学院教授) 第8章
浦崎 直浩(近畿大学教授) 第9章
齋藤 真哉(横浜国立大学大学院教授) 第10章
大石 桂一(九州大学大学院准教授) 第11章
福井 義高(青山学院大学教授) 第12章
- 著者から
- 規範から実証へ舵を切ったといわれる会計研究においても、新たな基準が生み出す情報の有用性を、すでに有用性が確認されて市場に定着している基準との概念的な整合性から分析してきた成果が、市場データに基づく実証作業の仮説構築や結果の解釈に寄与する可能性は少なくないと思われる。方法を異にする研究のそうした補完関係を探るためにも、あらためて企業会計の基礎概念を検討し直す意味がある。
本書は10名を超える執筆者が各章を分担する編著書だが、執筆者は必ずしも同様の見解を共有しているわけではなく、十分に意見を交換・調整したうえで執筆に臨んだわけでもない。それぞれのメンバーの個性と造詣を活かし、豊かな知見と展望を読者に伝える結果になることを期待した。執筆者各位の高い貢献意欲によって、本書がこの分野の研究史に新たな一頁を加えることができるとすれば、編集の任に当たった者としてこれに過ぎる喜びはない。