体系現代会計学第10巻業績管理会計

  • 電子版あり

谷 武幸 責任編集
小林 啓孝 責任編集
小倉 昇 責任編集

定価(紙 版):3,960円(税込)
価格(電子版):3,960円(税込)

発行日:2010/10/13
A5判 / 428頁
ISBN:978-4-502-23540-5

送料について
【bookend版は、特に断り書きのない限り、固定レイアウト型です。】本書を読むためには、専用の電子書籍リーダー「bookend」アプリを入手する必要があります。下記サイトよりご利用の環境に合わせて各OS 対応のbookend をダウンロードしてください。
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本の紹介
会計学の研究成果を集大成したシリーズの第10巻。PDCAサイクルに焦点を当て、戦略実施のマネジメント・コントロールを業績管理の視点から体系化し、枠組みから利益・原価管理、組織のタイプ別業績管理まで検討。

目次

第Ⅰ部 業績管理会計の枠組み

第1章 業績管理会計の意義
第1節 戦略実施のシステム
第2節 マネジメント・コントロール
第3節 マネジメント・コントロールと業績管理

第2章 業績管理会計と組織構造
第1節 業績管理会計の課題
第2節 業績管理会計と予算システム
第3節 機能別組織における損益予算の仕組み
第4節 事業部制組織における損益予算の仕組み
第5節 事業部間取引と社内振替価格
第6節 本社費・共通部門費の配分と事業部予算
第7節 責任会計と管理可能性概念
第8節 インベストメント・センターの業績管理会計

第3章 業績管理会計と組織行動
第1節 組織行動とは
第2節 検討の視点
第3節 経営の意思決定のための業績管理会計
第4節 組織メンバーの行動を誘導するための業績管理会計
第5節 マネジメント・コントロールの枠組みにおける業績管理会計
第6節 日本企業の業績管理会計
第7節 今後の研究の課題

第4章 業績管理会計の経済学的分析
第1節 業績管理会計の経済学的分析
第2節 業績管理会計研究におけるエージェンシー理論
第3節 エージェンシー理論の基本モデル
第4節 エージェンシー理論に基づく会計研究の動向
第5節 ゲーム理論の応用
第6節 相互満足的配分の概念
第7節 コアの概念とシャプレイ値
第8節 交渉ゲームと仁の概念
第9節 ノンアトミック・ゲーム

第5章 経営戦略と業績管理
第1節 経営戦略と企業業績
第2節 企業業績と業績管理
第3節 経営戦略とインターラクティブ・コントロール
第4節 インターラクティブ・コントロールに関する先行研究
第5節 結びに代えて

第Ⅱ部 マネジメント・コントロール

第6章 利益管理
第1節 利益管理の意義
第2節 戦略実施のための短期利益計画
第3節 予算管理の意義
第4節 予算編成のプロセス
第5節 予算統制のプロセス
第6節 予算管理の行動的側面
第7節 わが国の予算管理研究の発展と新しい動き

第7章 原価管理
第1節 原価管理の意義とプロセス
第2節 原価責任単位と原価要素
第3節 標準原価概念
第4節 標準原価計算と予算との関係
第5節 原価差異分析の構造と精緻化
第6節 統計的原価管理モデルによる原価差異分析の精緻化
第7節 営業費・物流費・研究開発費の管理
第8節 原価管理の現代的意義

第8章 事業部の業績管理
第1節 分権と集権
第2節 事業部制組織の定義
第3節 事業部制とカンパニー制
第4節 業績管理と業績評価
第5節 予算管理システム
第6節 業績測定システム
第7節 振替価格
第8節 業績評価システム
第9節 社内手数料制度

第9章 グループ企業の業績管理
第1節 グループ企業とは何か
第2節 戦略的セグメント区分とグループ企業の業績管理
第3節 グループ本社の機能と共通機能分社の業績管理
第4節 グループ企業の本社企業の戦略的意思決定とグループ企業の業績管理
第5節 事業ポートフォリオのライフサイクルからくるグループ企業の業績管理
第6節 まとめ

第10章 グローバル企業の業績管理
第1節 国際管理会計研究の系譜:萌芽期の状況
第2節 国際経営論からの知見
第3節 グローバル企業に関する管理会計研究
第4節 今後の展望と課題

第11章 プロジェクトマネジメントの管理会計
第1節 プロジェクトとは何か
第2節 プロジェクトの性質
第3節 プロジェクトの組織的特性
第4節 プロジェクトの管理会計の全体像
第5節 全体計画立案
第6節 個別計画立案
第7節 結果評価
第8節 計画是正
第9節 最終評価
第10節 プログラムマネジメントと管理会計

第12章 非営利組織の業績管理
第1節 非営利組織の多様性と環境変化
第2節 非営利組織と管理会計
第3節 非営利組織における業績管理の意義と特徴
第4節 非営利組織における業績管理と管理会計の可能性

第13章 企業価値と業績管理
第1節 企業価値
第2節 企業価値の計算
第3節 バリューベースト・マネジメントと業績管理

著者紹介

谷 武幸(たに たけゆき)
[プロフィール]
1944年生まれ
神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了
神戸大学名誉教授 博士(経営学)

[主な著作]
『事業部業績管理会計の基礎』(国元書房,1983年)
『アメーバ経営が会社を変える』(共著,ダイヤモンド社,1999年)
『成功する管理会計システム―その導入と進化』(編著,中央経済社,2004年)
『エッセンシャル管理会計』(中央経済社,2009年)
『1からの会計』(共編著,碩学舎,2009年)他
『業績管理会計』(共編著,中央経済社,2010年)他

小林 啓孝(こばやし よしたか)
[プロフィール]
1947年生まれ
一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学
早稲田大学大学院会計研究科教授
博士(商学)

[主な著作]
「企業価値評価をめぐる構造」『産業経理』第68巻第3号(2008年)
「合理的選択と業績指標」『会計・監査ジャーナル』第21巻第11号(2009年)他

『リスク・リターンの経営手法』(共編著,中央経済社,2006年)
『エキサイティング管理会計』(中央経済社,2008年)
『業績管理会計』(共編著,中央経済社,2010年)他

小倉 昇(おぐら のぼる)
[プロフィール]
1953年生まれ
神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得退学
青山学院大学会計プロフェッション研究科教授

[主な著作]
「戦略コミュニケーションのための管理会計システムの設計について」『會計』第170巻第4号(2006年)
「M&Aと提携が財務業績に及ぼす影響」『管理会計学』第15巻第2号(2007年)他

『スタンダードテキスト管理会計論』(共編著,中央経済社,2008年)
『業績管理会計』(共編著,中央経済社,2010年)他

担当編集者コメント
 編者・執筆者のご協力で全12巻のシリーズ中、最初に刊行することができました。
 参考文献のチェックを丁寧に行ったため、資料的価値も高いと思います。
著者から
 本巻では、戦略管理会計と日本的管理会計システムの2つを除いて、管理会計における最新の研究と研究蓄積を体系的にとりまとめることを意図している。これは、全体像を考えながら、管理会計研究の更なる発展を促す役割を持っている。しかしそれと同時に、本巻は、若手研究者が全体像を知った上で、管理会計の多様なトピックスの中から、テーマを選択したり、参考文献を検索したりするのに役立つことを意識して編集した。