【健康経営とは...?】『企業会計』2021年2月号特別企画

企業会計

【経済産業省】「健康経営銘柄2021」に48社を選定しました!(2021/03/04)

 2021年3月4日、経済産業省により「健康経営銘柄2021」が選定されました。コロナで注目が集まっている「健康」とビジネスの関係。健康経営に企業で取り組むって何をするのか? なぜ取り組まないといけないのか? 『企業会計』2021年2月号では、健康経営銘柄2021に選ばれた味の素㈱、㈱丸井グループのご担当者様にお話を伺いました。

 コロナ禍のキーワード「健康」。実はこれ、これからの時代の経営戦略として重要ファクターなのです。健康を戦略に取り入れる「健康経営」、今アツいトピックをご存じでしょうか。

 「健康経営」は名前こそ聞くようになりましたが、具体的にどのようなゴールを目指し、どのような取組みをするとよいのか、模索している企業の方々も多いのではないかと思います。


健康経営銘柄とは

 「健康経営銘柄」は、経済産業省が発表している、文字どおり健康経営について優れた取組みを行っている企業のことです。2014年度から始まり、2021年度は29業種48社が選ばれました。

経済産業省は、東京証券取引所と共同で、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む健康経営を実施する上場企業の中から、特に優れた取組を実践している企業を「健康経営銘柄」として選定しています。本取組では、長期的な視点から企業価値の向上を重視する投資家に対して、魅力ある企業として紹介することを通じ、健康経営に取り組む企業が社会的に評価され、健康経営の取組がさらに促進されることを目指しています。
(経済産業省「『健康経営銘柄2021』に48社を選定しました!」(2021/03/04)より)


そもそも健康経営とは

 健康経営は、平たくいうと、従業員の健康管理を経営的な視点で認識・対策することです。ここだけ聞くと福利厚生みたいなものに思えますが、想定されているのはさらに先、企業価値の向上や投資家からの評価です。

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、 戦略的に実践することを意味しています。 従業員の健康管理・健康づくりの推進は、単に医療費という経費の節減のみならず、生産性の向上、従業員の創造性の向上、企業イメージの向上等の効果が得られ、かつ、企業におけるリスクマネジメントとしても重要です。 従業員の健康管理者は経営者であり、その指導力の下、健康管理を組織戦略に則って展開することがこれからの企業経営にとってますます重要になっていくものと考えられます。
(NPO法人健康経営研究会「健康経営とは」より)


 健康経営が目指すものは「生産性」「創造性」「企業イメージの向上」「リスクマネジメント」などで、まとめると企業価値の向上といえます。また、企業価値の向上により投資家からの評価にもつながるといわれています。コロナ禍でサステナビリティがキーワードになっている今は特に、企業が社会とどう連携していけるかが問われているでしょう。

 取組みの方向性は、たとえば経済産業省の 「健康経営の推進について」にまとめられています。本資料は随時更新され、昨年9月にはコロナ禍の影響を踏まえた指針が公表されました。また健康経営は、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取組みの1つでもあります。

 ただ、従業員の健康と企業価値ってどうして関係あるの? と、イメージを抱けない方も多いのではないでしょうか。また、健康経営銘柄の選定等を見て、より具体的な取組みを知りたい、と思われるかもしれません。

 『企業会計』2月号特別企画【「健康経営」で会社を元気にする】では、健康経営と企業価値の関係(評価、測定等も含む)を論じていただき、さらに「健康経営銘柄2021」にも選ばれた味の素㈱と㈱丸井グループのご担当者様に実際の取組みをお話しいただきました。






記事のラインナップ


① 健康経営創始の背景
 岡田邦夫(NPO法人健康経営研究会理事長)

 

 Ⅰ 健康経営研究会設立の背景――健康経営とは
 Ⅱ 経営戦略としての健康づくり事業の展開
 Ⅲ 健康経営の実践と企業価値


② 「見える化」を目指す健康投資管理会計
 森 晃爾(産業医科大学教授)

 

 Ⅰ 健康投資管理会計とは?
 Ⅱ 戦略マップの作成
 Ⅲ 健康資源――特に無形資源とは?


③ Interview①味の素㈱――「食と健康の課題解決企業」への実現にむけて
 浅井誠一郎(味の素㈱人事労務グループ 兼健康推進センター 兼サステナビリティ推進部ウェルネス・栄養グループ)

 

 Ⅰ 背景
 Ⅱ 特長・位置づけ
 Ⅲ 従業員への展開と効果
 Ⅳ 社内外の反応
 Ⅴ 戦略マップの活用
 Ⅵ 今後の展望


④ Interview②㈱丸井グループ――ウェルネス経営を組織風土改革のカギにする
 小島玲子(㈱丸井グループ執行役員 ウェルネス推進部長 専属産業医)

 

 Ⅰ 背景
 Ⅱ 特長・位置づけ
 Ⅲ 効果の見える化を試行錯誤
 Ⅳ 社内外の反応
 Ⅴ 開示の難しさ
 Ⅵ 課題


⑤ 健康経営の展望――どう評価・開示するか?
 金藤正直(法政大学教授)

 

 Ⅰ 健康経営の動向
 Ⅱ 健康経営評価の現状
 Ⅲ 健康経営の展開方向性



  • 『企業会計』2021年2月号
  • 『企業会計』2021年2月号
    定価:2,710円(税込)
    発売日:2021/01/04
    特集:withコロナ時代の決算の課題
    特別企画:「健康経営」で会社を元気にする

 最前線で取り組まれている方のお話が読める本号特別企画、ぜひご活用ください。









(参考)関連する主な公表物
 【健康経営研究会】 「健康経営とは」
2020/09/25
 【経済産業省】 「健康経営の推進について」
2021/02/03
 【経済産業省】 「健康経営銘柄」


 いかがでしたでしょうか。コロナ禍で一層注目される「健康経営」、要チェックです。なお2月特集【withコロナ時代の決算の課題】では、3月決算のポイントをまとめています。あわせてご覧ください。
 バックナンバーは弊社ホームページ【ビジネス専門書Online】にてご購入ください。最新号のお求めは書店(店頭・予約・注文)、通販にて。本サイトでもご注文を承ります。