

- 本の紹介
- 多発する自然災害、老朽化や財政難・人口減による整備不足等、課題を多く抱える日本のインフラ。電気・水道・ガス、交通等公益事業の防災・減災・復興の取組みと展望を解説。
目次
第Ⅰ部 全体編
第1章 レジリエンスの概念と公益事業分野におけるその重要性
1 インフラ・レジリエンス
2 レジリエンスと公益事業
3 公益事業を脅かす激甚災害
4 適切な投融資の必要性
5 インフラ・レジリエンスの定量評価に向けて
第2章 気象変動に対するレジリエンス
1 地球温暖化・気候変化・気候変動
2 リスク=ハザード×脆弱性×曝露
3 リスクを減らす:緩和策と適応策
4 気候の将来予測
5 将来の気象ハザード評価
6 インフラ・レジリエンスのための気象ハザード評価に向けて
第3章 自然災害へのレジリエンス
1 現代社会の災害脆弱性とライフライン
2 近年の災害におけるライフライン被害
3 ライフラインのレジリエンス向上に向けた対策:電力を事例に
4 自然災害へのレジリエンス強化に向けて
第Ⅱ部 個別編
第4章 電力のレジリエンス
1 日本の送配電ネットワークのレジリエンス:能登半島地震の例から
2 学び,進化する電力レジリエンス
3 電力レジリエンスの次世代化と配電ライセンス
4 再生可能エネルギー発電の増加と地域での活用可能性
5 DER(分散型エネルギー資源)とIoT
6 地域自立グリッドへの挑戦と配電事業への進化の可能性
7 電力レジリエンスの将来像:集中・分散の複合による強靭化
第5章 分散電源とその減災・復旧に関わる諸課題
1 電力供給の現状と課題
2 電力の安定供給と停電リスク
3 エネルギー変換と発電効率
4 分散電源とはなにか
5 災害多発時代を迎えて
6 太陽電池発電及び風力発電設備の普及と事故
7 分散電源の減災・復旧に関わる諸課題
第6章 都市ガス市場のレジリエンス
1 都市ガスのレジリエンスとは
2 これまでの都市ガスの安全対策と安定供給
3 国際的なLNGを取り巻く情勢の変化とその対応
4 完全自由化後の不確実性と安定供給
5 将来に向けたレジリエンスの構築(まとめ)
第7章 水道の現状とレジリエンス
1 水道事業の現状と課題
2 水道におけるレジリエンス
3 施設の強靱化(ハード対策)
4 速やかな復旧のための対応(ソフト対策)
5 日本水道協会による共助の枠組み
6 能登半島地震における対応
7 水道のレジリエンス強化に向けた関係者の取り組み
第8章 通信ネットワークのレジリエンス
1 通信ネットワークと社会セキュリティ
2 総務省の取り組み
3 民間事業者の取り組み
4 最適なレジリエンス確立のために
第9章 道路交通と災害時の緊急輸送
1 災害時の道路被害と緊急輸送
2 支援物資輸送の基本的な考え方
3 これまでの緊急輸送の課題と改善
4 能登半島地震発生時の緊急輸送の状況と問題点
5 緊急輸送の新たな課題:南海トラフ地震に備えて
第10章 自動車運送事業におけるドライバー不足
1 バス事業:運賃と賃金のはざまで
2 トラック事業:荷主とドライバーのはざまで
3 タクシー事業:運賃値上げから収入増へ
4 まとめ:人は石垣,人は城
第11章 鉄道事業における事故防止と安全確保
1 鉄道事業の役割と安全
2 日本の鉄道事故の歴史的概観
3 鉄道事故の現況
4 鉄道安全の3つの課題
5 福知山線事故と運輸安全行政の転換
6 鉄道の安全向上のための課題
第12章 航空・空港の危機管理と事業継続
1 航空・空港業界のレジリエンス
2 航空会社の危機認識
3 航空会社の危機管理とBCM
4 空港の危機管理とA2-BCP
5 「A2-BCP」ガイドラインを構成する計画
6 大規模空港の危機認識とA2-BCP:成田国際空港を例に挙げて
7 航空・空港業界のレジリエンス向上に向けて
第13章 内航海運のレジリエンスと災害時の役割
1 日本における内航海運の役割と現状
2 内航海運のリスクと今後の展開
3 災害支援と内航海運
4 内航海運のレジリエンス向上に向けた展望