『1冊でわかる! 経理のテレワーク』(2021年2月特集)

特集バックナンバー

ウィズコロナ時代の働き方を考える

新型コロナウイルス感染拡大をきっかけとして、私たちの働き方が大きく変わろうとしています。そこで、第2回目の特集では、テレワークや在宅勤務等の新しい働き方を支え、ウィズコロナ時代を生き抜く「知恵」を収録した書籍・雑誌を紹介します。担当編集者に本の魅力や編集秘話を語ってもらいましたので、ぜひご覧ください。
この記事では、『1冊でわかる! 経理のテレワーク』(原 幹 著)について取り上げます。

Q1 本の内容を簡単にご紹介ください。

本書の帯経理業務をテレワーク勤務に切り替えて行う際に必要な知識を詰め込んでいます。具体的には、テレワークの対象業務をどう選定するか、労働時間・勤務体系をどう変更するかなどです。
より実践的になるように、経理の業務プロセス別(請求、支払、給与計算、取引登録、月次処理、決算処理、監査対応、税務申告、開示)に問題点と対処法を解説しています。

Q2 この本を企画した理由を教えてください。

2020年1月、2月以降に新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、「非日常」が日常化していくさまに衝撃を受けました。
私が衝撃を受けたものの1つにテレワークの導入があります。多くの企業でテレワークは「ニューノーマル」となりました。

東京商工会議所調査結果

(出所)東京商工会議所、中小企業のデジタルシフト推進委員会・災害対策委員会「テレワークの実施状況に関する緊急アンケート」調査結果(2020年6月17日公表)をもとに作成

新聞や雑誌で企業のテレワークが取り上げられていましたが、多くはWEB会議ができるアプリなど、ツールの紹介にとどまっており、経理など実際の業務に即して解説されたものはありませんでした。
でも、本当のテレワークは「ツールを導入しておしまい」では絶対済まないですよね。ちょうど3月期決算も近づいてきていましたから、「決算をテレワークでやるってどんな感じなのだろう」と考えたわけです。

Q3 コロナ禍において、今どのような問題を感じていますか?

「極論から本質がみえる」。
これは、大学時代の恩師の言葉です。確かに今は極端な状況です。コロナ禍が去った後のことを考えると、テレワークやDX(デジタル・トランスフォーメーション)に莫大なコストをかけることに戸惑いを感じるかもしれません。
しかし、飲食業や航空業のように直接的な影響が大きくない企業であったとしても、多くの無駄や疑問が噴出しているといわれています。
そうした無駄や疑問にしっかり向き合った企業だけが、ポストコロナに生き残れる企業ではないかと感じています。

Q4 この本を「今」どのような人に、あるいはどのような場面で読んでいただきたいですか?

トップにテレワークを進める意思があれば、テレワークの導入は難しくありません。
しかし、トップがその必要性を感じていない場合や、自らがキーパーソンであることを認識していない場合に、テレワーク導入の難易度はぐんと上がります。
「どうやって(トップを)説得していけばよいのか...」と悩んでいる「現場」の方々に読んでいただければうれしいです。

Q5 ご執筆者の先生より、読者の方に注目していただきたいポイントや出版にあたっての想いなどありましたら、コメントをいただけますか。

下記の弊社WEBサイトにて、著者である原幹先生に想いを綴ってもらっています。
ぜひ、こちらもご覧ください。

コロナ禍において経理業務をテレワークに変えていくべき理由
新型コロナ危機下のビジネス実務(2020年9月23日公開)