中小企業会計とその保証

弥永 真生
定価:8,800円(税込)

発行日:2022/03/03
A5判 / 740頁
ISBN:978-4-502-41021-5

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本の紹介
日本の中小企業における計算書類の信頼性を確保するにはいかにすべきか。日本と諸外国におけるこれまでの動きと現状を展望しながら、制度設計に重要な示唆を与える研究書。

目次

第1部 中小企業の会計とその保証の重要性
第1章 考察の必要性
第2章 会計(監査を含む)規制の根拠と中小(非公開)企業

第2部 中小企業の会計
第1章 日本―これまで
第2章 中小企業向けIFRSとその採用状況
第3章 アメリカ合衆国
第4章 連合王国/アイルランド
第5章 欧州連合
第6章 ドイツ
第7章 フランス
第8章 オランダ
第9章 イタリア
第10章 スペイン
第11章 ポルトガル
第12章 デンマーク
第13章 スウェーデン
第14章 ノルウェー
第15章 オーストラリア
第16章 ニュージーランド
第17章 カナダ
第18章 中小企業向けIFRSはなぜ受け入れられないのか
第19章 日本―これから

第3部 中小企業の会計の信頼性確保
第1章 日本―これまで
第2章 アメリカ合衆国
第3章 連合王国
第4章 EU/FEE(Accountancy Europe)
第5章 ドイツ
第6章 フランス
第7章 スイス
第8章 デンマーク
第9章 南アフリカ
第10章 オーストラリア/ニュージーランド/カナダ
第11章 IFAC/NRF/IAASB
第12章 日本―これから

著者紹介

弥永 真生(やなが まさお)
[プロフィール]
1984年 明治大学政治経済学部経済学科卒業
1986年 東京大学法学部卒業
1986年 東京大学法学部助手,筑波大学社会科学系講師,助教授を経て,
2002年 筑波大学ビジネス科学研究科企業法学専攻教授
2021年 明治大学専門職大学院会計専門職研究科教授
現在に至る。

[主な著作]
『企業会計法と時価主義』(日本評論社,1996年)
『税効果会計』(中央経済社,1997年)
『デリバティブと企業会計法』(中央経済社,1998年)
『商法計算規定と企業会計』(中央経済社,2000年)
『会計監査人の責任の限定』(有斐閣,2000年)
『監査人の外観的独立性』(商事法務,2002年)
『「資本」の会計』(中央経済社,2003年)
『会計基準と法』(中央経済社、2013年)ほか多数

担当編集者コメント
中小企業の成長・健全な存続に資する計算書類の信頼性を確保する制度とは何か?―日本および諸外国におけるこれまでの動きと現状を展望し、それをもとに日本の制度設計に重要な示唆を提示する研究

1.本書の趣旨
本書は、中小企業の会計とその信頼性の確保がなぜ重要なのかを明らかにしたうえで、中小企業の会計とその信頼性の確保をめぐる、日本および諸外国におけるこれまでの動きと現状を展望し、それらに基づいて、――諸外国では近年でも活発に議論されていることに思いをいたしつつ――わが国における今後の進展を願いつつ、いくつかの提言を試みたものです。
一方では、日本ではほとんど知られていない、スイスおよびデンマークならびに南アフリカ、ラトビアおよびエストニアにおける、監査よりも保証水準の低い保証業務の法制度化について明らかにしたほか、フランスにおける法定監査の複層化および任意の保証業務であるプレザンタシオン業務に加え、フィンランドにおける最近の議論についても研究対象とすることができました。
他方では、日本において、会計調査人制度が実現しなかった背景を掘り下げるとともに、30年あまり経過した現在では状況が大きく変化したのではないかという点を指摘しています。

2.なぜ中小企業における計算書類の信頼性確保が必要なのか?
① 中小会社による資金調達が円滑かつ合理的に行われることが中小会社自身にとっても国民経済上も重要な課題である。
② 金融機関以外の、中小会社の取引先にとっても、的確な判断をするためには、中小会社の支払能力を判断するための情報が必要である。
③ 中小会社においても、経営に関与しない株主が存在し、そのような株主にとっては、株主としての権利行使にあたって計算書類が重要な判断材料となる。また、裁判所も、価格決定や募集株式の発行等における公正な価格該当性の判断にあたって、計算書類上の数値を基礎とすることが一般的であると観察される。
④ 信頼性が確保される方策が講じられていない計算書類を外部に提供することを要求しても、その意義は乏しい。


各国の制度は1次資料をもとに調べた結果で、貴重な研究資料にもなると思われます。
そして、税理士・公認会計士の今後の業務に大きくかかわる内容・提示がされています。
会計学者、商法学者、税理士、公認会計士の方々にぜひご覧いただきたい内容です!

●会計人コースWEBに掲載されている下記のインタビュー記事は本書のねらいと影響がよくわかる内容となっています。ぜひご覧ください。
https://kaikeijin-course.jp/2022/03/30/49546/