サプライチェーンのシェアリングモデル―トヨタグループにおける付加価値の創造と分配

下野 由貴
定価:3,410円(税込)

発行日:2020/10/07
A5判 / 240頁
ISBN:978-4-502-36041-1

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本の紹介
持続的に発展するサプライチェーンを構成する企業群はどのように協働し、競争を行っているのか。日本の自動車産業・電機産業を事例に付加価値の創造と分配という視点で考察。

目次



サプライチェーンのシェアリングモデル
トヨタグループにおける付加価値の創造と分配

目次

はじめに 
第1章   サプライチェーンにおける付加価値の創造と分配
 1 . 1  サプライチェーンへの注目 
 1 . 2  サプライチェーン・マネジメントとは 
 1 . 3  学際的研究としてのサプライチェーン 
  1 . 3 . 1  経営工学におけるサプライチェーン 
  1 . 3 . 2  商学におけるサプライチェーン 
  1 . 3 . 3  狭義の経営学におけるサプライチェーン 
 1 . 4  トヨタグループにおけるサプライチェーン 
  1 . 4 . 1  トヨタ自動車の設立 
  1 . 4 . 2  トヨタグループの範囲 
  1 . 4 . 3  トヨタグループの結束力 
 1 . 5  本書の構成 

第2章  サプライヤー・システム研究の流れ
 2 . 1  サプライヤー・システムは取引コストで決まる 
  2 . 1 . 1  取引コストとは 
  2 . 1 . 2  取引コストとガバナンス構造 
 2 . 2  サプライヤー・システムは関係的技能で決まる 
  2 . 2 . 1  関係的技能とは 
  2 . 2 . 2  貸与図方式,承認図方式,市販品方式 
 2 . 3  サプライヤー・システムは組織間信頼で決まる 
  2 . 3 . 1  組織間信頼とは 
  2 . 3 . 2  企業間協働のHybridモード 
 2 . 4  サプライヤー・システムはアーキテクチャで決まる 
  2 . 4 . 1  アーキテクチャとは 
  2 . 4 . 2  アーキテクチャと企業間協働 
 2 . 5  サプライヤー・システム研究の課題 

第3章  サプライチェーンの新しい分析視点
 3 . 1  取引コストと取引利益 
  3 . 1 . 1  ビジネスシステムとしてのサプライチェーン 
  3 . 1 . 2  価値の奪い合いから価値の創造と分配へ 
  3 . 1 . 3  価値の分配に関する実証研究 
 3 . 2  買い手の論理と売り手の論理 
  3 . 2 . 1  顧客範囲の経済 
  3 . 2 . 2  生産財マーケティング 
 3 . 3  分析の視点と研究の対象 
  3 . 3 . 1  本書における分析視点とリサーチ・クエスチョン 
  3 . 3 . 2  日本の自動車産業と電機産業の比較 
  3 . 3 . 3  トヨタグループと日産グループの比較 
  3 . 3 . 4  トヨタ系サプライヤーにおける顧客範囲の拡大戦略 

第4章  日本の自動車産業と電機産業の比較
 4 . 1  はじめに 
 4 . 2  在庫リスクの分配メカニズム 
  4 . 2 . 1  トータル在庫の分担 
  4 . 2 . 2  仕掛品在庫とバッファー在庫 
 4 . 3  付加価値の分配メカニズム 
  4 . 3 . 1  売上高付加価値率の推移 
  4 . 3 . 2  売上高営業利益率の推移 
 4 . 4  考  察 
  4 . 4 . 1  自動車産業と電機産業の違い 
  4 . 4 . 2  取引構造と利益・リスク分配 
  4 . 4 . 3  分業構造と利益・リスク分配 

第5章  トヨタグループと日産グループの比較
 5 . 1  はじめに 
 5 . 2  在庫の分配結果 
  5 . 2 . 1  トータル在庫の分担 
  5 . 2 . 2  トータル在庫の変動に対する各在庫の寄与度 
 5 . 3  利益の分配結果 
  5 . 3 . 1  売上高付加価値率の推移 
  5 . 3 . 2  売上高営業利益率の推移 
  5 . 3 . 3  需要の変動と利益率の関係 
  5 . 3 . 4  需要と生産コストの変動と利益率の関係 
 5 . 4  トヨタグループにおける利益・リスク分配の有効性 
  5 . 4 . 1  発見事実の整理 
  5 . 4 . 2  サプライチェーンにおける在庫の役割 
  5 . 4 . 3  全体最適へのインセンティブ設計 

第6章  トヨタグループと日産グループの変化
 6 . 1  はじめに 
  6 . 1 . 1  日本の自動車部品取引のオープン化 
  6 . 1 . 2  日本の自動車部品取引のグローバル化 
 6 . 2  日産グループにおけるサプライチェーンの変化 
  6 . 2 . 1  日産と日産系サプライヤーの資本関係の見直し 
  6 . 2 . 2  日産と日産系サプライヤーの利益・リスク分配メカニズム
        の変化 
 6 . 3  トヨタグループにおけるサプライチェーンの変化 
  6 . 3 . 1  トヨタグループの再編 
  6 . 3 . 2  トヨタとトヨタ系サプライヤーの利益・リスク分配メカニズム
        の変化  
 6 . 4  サプライチェーンのガバナンス 
  6 . 4 . 1  日産の系列解体の意味 
  6 . 4 . 2  組織の外部化とガバナンス機能 

第7章   トヨタ系サプライヤーにおける顧客範囲の拡大戦略
 7 . 1  はじめに 
 7 . 2  自動車ランプ市場の動向 
  7 . 2 . 1  世界市場の状況 
  7 . 2 . 2  日本国内市場の状況 
  7 . 2 . 3  小糸製作所の事業展開 
  7 . 2 . 4  日系ランプメーカー3社の業績推移 
  7 . 2 . 5  自動車用ランプの変遷 
 7 . 3  自動車部品の開発プロセス 
  7 . 3 . 1  トヨタグループの研究開発体制 
  7 . 3 . 2  自動車部品の開発フェーズ 
  7 . 3 . 3  小糸製作所の研究開発体制 
 7 . 4  LEDヘッドランプの開発プロセス 
  7 . 4 . 1  世界初のLEDヘッドランプ開発 
  7 . 4 . 2  LEDヘッドランプ開発の3フェーズ 
  7 . 4 . 3  LEDヘッドランプの持続的開発 
  7 . 4 . 4  LEDヘッドランプの海外生産 
  7 . 4 . 5  バイファンクションヘッドランプの開発 
 7 . 5  サプライヤーの顧客範囲の拡大プロセス 
  7 . 5 . 1  村田製作所の顧客範囲の拡大プロセス 
  7 . 5 . 2  小糸製作所の顧客範囲の拡大プロセス 

第8章  サプライチェーンのシェアリングモデル
 8 . 1  電機産業のバーゲニングモデル 
 8 . 2  自動車産業のシェアリングモデル 
 8 . 3  シェアリングモデルが有効に機能する条件 
 8 . 4  シェアリングモデルにおける顧客範囲の拡大 
 8 . 5  今後の課題 
参考文献 
索  引 



著者プロフィール
【著者紹介】
下野 由貴(しもの よしたか)
1974年 神戸市に生まれる
1997年 神戸大学経営学部卒業
2004年 神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了,博士(経営学)学位取得
現 在 名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授
専門分野:経営戦略,経営組織,企業間関係,国際経営
主な著作
「サプライチェーンにおける利益・リスク分配:トヨタグループと日産グループの比較」『組織科学』第39巻第2号,2005年.
『スウェーデン流グローバル成長戦略―「分かち合い」の精神に学ぶ』
(共著〈第4・5章担当〉,中央経済社,2015年).
Automobile Industry Supply Chain in Thailand(共著〈第4・5章担当〉,Springer, 2018年).


著者紹介

下野 由貴(しもの よしたか)