『映画に学ぶ経営管理論〈第3版〉』(2021年7月特集 第3回)

特集バックナンバー

2021年7月特集「夏休みに読んでほしい本!」メイン画像

さあ、もうすぐ夏休み! 長い休暇を利用して勉強をしようという方も多いのではないでしょうか。そんなあなたに、夏の休暇に読むのにちょうどよいおすすめの書籍を紹介します。キャリアを考えるうえでも役に立つものばかりです。休暇のおともにぜひ!
今回は、映画を用いたわかりやすい解説で「経営管理論」についてイチから学べる一冊をご紹介します。

Q1 本書の内容を教えてください。

経営学の中でも組織の運営や管理を考える「経営管理」について、映画のシーンをケースとして解説した書籍です。
一般的に、学術的な理論や知識は、まだ社会経験の少ない学生や新社会人にとってなかなか腑に落ちた形での理解が難しいと思います。
本書は映画の名シーンの力を借り、臨場感をもって理解できるように工夫しています。


Q2 本書を企画したきっかけや背景を教えてください。

本書「まえがき」にもありますが、著者の先生も大学に在学中は企業や経営についてあまり関心のない学生だったそうです。
翻って学生に教える立場になり、どうしたら学生が興味を持つのか、理解しやすいのか、考えた結果、映画を利用することを思いついたそうです。
著者の先生には、本書を企画する前に他書籍をご執筆いただいたことがあり、雑談させていただく機会がありました。その際、映画の話題や授業形式についてまで話が及び、ぜひ書籍にまとめましょう、と話が進んだ次第です。


Q3 本書はどのような人に、あるいはどのような場面で読んでいただきたいですか?

学部学生向けの授業をベースにまとめた本書ですので、経営管理を学びたい、と思う方に最初に手に取って欲しいですね。 また、社会で働くビジネスパーソンの方々にも、まずは肩肘張らずに映画案内の1つぐらいのつもりで気軽に手に取ってもらいたいです。
取り上げている映画10本はどれも名作です。それぞれの映画で悪戦苦闘のすえ危機を乗り越えていく主人公や、主人公に影響を与える様々な人々の姿に勇気づけられたり、考えさせられたりすると思います。映画をみて、興味がわけば書籍の該当箇所を読んでみる、という読み方でも十分本書を活用できると思います。
たとえ見たことのある映画が題材になっていたとしても、きっと膝を打つような新しい視点に気づかされるのではないでしょうか。 私自身も、なのですが、社会で働いていると思うようにいかないことも多くあると思います。
本書はそんな悩みへの答えとして、必ずしも即効性があるわけではないかもしれません。ただ、実践的な学問である経営管理論が様々な問題にこれまでどう答えを出してきたかを知ることは、日々の問題への対応方法として大きな指針になると思います。


Q4 本書のこだわりポイントを教えてください。

映画のシーンを使って学ぶ、というコンセプトは企画当初から明確だったので、その特長を読者にどのように伝えるか、読者に楽しんで読んでもらうために紙面をどうデザインするか、が一番悩んだところで、こだわったところでもあります。
各章末に、映画のシーンを振り返りながらその章で学んだ理論の応用や展開を考えるパートがあるのですが、その箇所については映画フィルムをイメージした囲みを付けたり、フォントも柔らかいものにしたりして書籍内でも区別をつけるようにしています。当パートは読みやすい箇所ですし、映画が見たくなるパートでもあるので、最初にそのパートだけでも通読してみてほしい、という思いでそのようなデザインとしました。



Q5 読者の方へのメッセージをお願いします。

最近は各種サブスクリプションサービスによって様々な映画を思う存分楽しめるようになりましたが、選択肢が多すぎて何を選ぶか迷うこともあるかと思います。
何か映画でも見ようか、と思ったとき、映画選びに迷ったとき、本書を片手に映画を鑑賞するのも、また違った楽しみになると思いますよ! 経営管理論を学びたい、という方はもちろんのことですが、ぜひ気軽に本書の頁をめくってみてください。





本書に登場する映画

  • 「ノーマ・レイ」
  • 「モダン・タイムス」
  • 「陽はまた昇る」
  • 「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
  • 「生きる」
  • 「メッセンジャー」
  • 「県庁の星」
  • 「ウォール街」
  • 「スーパーの女」
  • 「金融腐蝕列島<呪縛>」