これ1冊で相続の生前対策がわかる本

糸田 孝一

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2025/06/17
A5判 / 292頁
ISBN:978-4-502-54161-2

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本の紹介
争族対策から税金・認知症対策までを盛り込んだ生前対策の決定版。実務で必要となる手続き、書類、届出、書式等をできるだけ掲載し、一通りの事前準備はこれを読めばわかる。

目次

序 章 相続をめぐる環境 ~生前対策が必要な理由~
 1 争族は、お金持ちだけではない
 2 「争族」になって困ること
 3 日本の相続税は、国際的に見ても高い
 4 認知症になってしまうと相続対策ができない
 5 争族の相談はいろいろなことが複雑に混ざる
 6 具体的な処理は各専門士業に任せる

第1章 相続の基礎知識 ~相続法(民法)と相続税(税法)の違いに注意~
 第Ⅰ節 相続法(民法)の話
 1 相続とは?
 2 相続人はだれか?
 3 相続財産とは?
 4 相続分は?
 5 遺留分とは?
 6 相続の承認と放棄
 第Ⅱ節 相続税(税法)の話
 1 相続税の計算
 2 納税

第2章 争族にならないための対策(遺産分割対策)~揉める相続とその対策~
 第Ⅰ節 相続財産が揉めやすい原因となるもの
 1 相続財産の大部分が不動産の場合
 2 個人で事業を営んでいる場合
 3 親の介護のために、通帳を預かって管理していた場合
 4 未登記の不動産がある場合
 5 自宅が空き家となってしまう可能性がある場合
 6 借金が多額にある場合
 第Ⅱ節
 1 先妻、後妻ともに子がいる場合
 2 結婚した相手に連れ子がいる場合
 3 内縁の配偶者と子供がいる場合
 4 面倒をみてくれた息子の嫁がいる場合
 5 子供たちの仲が悪い場合
 6 相続人となる人の中に認知症の人がいる場合
 7 相続させたくない相続人がいる場合
 8 相続人の中に海外に住んでいる人がいる場合
 9 親兄弟はいるが、子どもいない場合
 10 相続人が1人もいない場合
 第Ⅲ節 揉めない相続のためには何をしたらよいか
 1 遺言の作成にあたって、重要なこと
 2 遺言の種類
 3 遺言でできること(法定遺言事項)
 4 遺言の取消(撤回)
 5 財産目録
 6 遺言信託

第3章 税金に関する対策(節税・納税対策)
 第Ⅰ節 本来の相続財産の金額を減らすことによって、節税をする
 1 生前贈与(暦年贈与)により相続財産を減らす
 2 相続時精算課税制度を活用する
 3 暦年課税と相続時精算課税とではどちらが有利か
 4 将来値上がりが期待できる不動産等の贈与は、さらに節税効果がある
 5 現金よりも不動産のほうが節税効果が高い
 6 贈与税の非課税特例制度の活用
 7 贈与税の配偶者控除の活用
 8 生命保険金の活用
 9 小規模宅地の特例を活用する
 第Ⅱ節 非課税財産を増やすことによって、節税をする
 1 墓地・墓石・仏壇・仏具などを生前に購入する
 2 相続人の人数を増やして生命保険金・退職金の非課税限度額を増やす
 第Ⅲ節 基礎控除額を増やすことによって、節税をする
 第Ⅳ節 税額控除額をうまく使って、節税をする
 1 配偶者の税額控除は大きいが、二次相続まで考えておくべき
 2 配偶者居住権を使うことも検討する
 第Ⅴ節 事業承継対策
 ・個人事業主の事業承継に係る税金の対策
 1 小規模宅地等の特例を使う方法
 2 贈与に係る個人版事業承継税制
 ・法人の事業承継に係る税金の対策
 1 株価の評価を下げる対策
 2 贈与税の猶予制度を活用する(法人版事業承継税制)
 第Ⅵ節 納税資金対策
 1 相続税の納付は現金一括納付
 2 生前に納税資金を準備する

第4章 認知症に備えての財産管理対策(認知症対策)
 1 なぜ認知症に備えての生前対策が必要なのか
 2 まだ元気なうちに任意後見契約を結ぶ
 3 見守り契約・財産管理契約を併せて締結する
 4 おひとり様の場合は、死後事務委任契約を締結する
 5 家族信託を利用する

著者紹介

糸田 孝一(いとだ こういち)

担当編集者コメント
本書では、「争族」対策から「税金」対策、「認知症」対策までを盛り込み、これ1冊であらゆる生前相続対策に活用できるようにしています。
それぞれの場面において、実務上必要な手続きや必要書類、届書等についても、あれこれ調べなくてもわかるようにできるだけ記載し、書式等も掲載しています。また、重要な用語の説明も随所に盛り込みました。
特に、混乱しやすい民法(相続法)と税法(相続税法)については、その違いに焦点をあてて説明をしました。
また、根拠となる法令の条文番号をできるだけ記載して、読者の便宜を図っています。
内容的には、相続の生前対策に必要な範囲のことをこれ1冊に凝縮しています。紙幅の関係で、詳細に触れられないところもありますが、一般的な対策については網羅しています。