IASBの基準開発メカニズム―「組織存続の論理」からの究明

小形 健介

定価(紙 版):6,820円(税込)

発行日:2024/01/23
A5判 / 404頁
ISBN:978-4-502-48081-2

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本の紹介
公共政策の一環である会計基準の開発に際し、なぜ基準設定機関は多様な基準開発行動をとるのであろうか。IASBを20年間にわたって詳細に分析し、そのメカニズムを解明。

著者紹介

小形 健介(おがた けんすけ)

担当編集者コメント
会計基準の開発にあたって、当初、基準設定機関は、財務諸表の利用者に有用な基準開発を試みるものの、そうした質や量が充実した財務諸表を作成するには、作成者の負担が増加する傾向にあります。そのため、作成者はそうした基準の開発に反対します。

会計基準の開発に際して、こうした財務諸表作成者との対立が生じる状況において、基準設定機関はどのような行動をとるでしょうか。

本書によると、利用者・作成者双方が納得するような妥協的な基準開発を行うこともあれば、作成者におもねるような基準開発を行うことも、また作成者の反対を押し切って利用者に有用な基準開発を行うこともあるようです。

このように基準設定機関が「多様な」会計基準の開発行動をとるのはなぜでしょうか。

筆者はこの問いを明らかにするために、IFRSの基準開発等を行うIASB(国際会計基準審議会)の20年間における基準開発行動を詳細に検証しています。

組織を存続させるためにIASBはどう行動を変えてきたのか、本書はそのメカニズムの解明を試みた研究書です。

会計学や会計実務に携わる方はもちろん、法律などの制度設計に携わる方にもおすすめです。