管理会計・原価計算の変革―競争力を強化する経理・財務部門の役割

川野 克典

定価(紙 版):3,190円(税込)

発行日:2023/11/07
A5判 / 268頁
ISBN:978-4-502-47921-2

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本の紹介
著者の実務経験と研究の集大成として、日本企業の管理会計・原価計算に関する現在の危機的状況を明らかにして、変革に向けた具体的な解決策と経理・財務部門の役割を提示。

著者紹介

川野 克典(かわの かつのり)
[プロフィール]
日本大学商学部 大学院商学研究科 教授
1982年青山学院大学経営学部を卒業後、アルプス電気株式会社(現アルプスアルパイン株式会社)、朝日アーサーアンダーセン株式会社(アーサーアンダーセン ビジネスコンサルティング、現PwCコンサルティング合同会社)等を経て、2008年日本大学商学部准教授、2014年から現職。日本企業の管理会計・原価計算実務、会計情報システム、経営シミュレーションゲーム、農業協同組合(JA)の経営管理、企業の儲けの仕組み(ビジネスモデル)等の研究を行っている。学生たちの研究発表大会「アカウンティングコンペティション」、「アグリカルチャーコンペティション」を主催している。

[主な著作]
『管理会計の理論と実務』第2版、全著、中央経済社、2016年。
『業績評価マネジメント』改訂版、全著(アーサーアンダーセン ビジネスコンサルティング名)、生産性出版、2001年。
『固定収益マネジメント』共編著、中央経済社、2005年。
『強い会社をつくる「バランス会計」入門』共編著、中央経済社、2018年。
『ものづくりの生産性革命―新たなマネジメント手法の考え方・使い方』共編著、2019年。

担当編集者コメント
著者の実務経験と研究の集大成として、日本企業の変革へのヒントを提示!

日本企業の管理会計・原価計算は、財務会計の優位性によって、今なお停滞が続いているといわれています。
また、商業高等学校、大学、企業の会計学教育方法もこれまでほぼ変わっていません。
本書で川野先生は、日本企業の競争力を再び回復させるためには、経理・財務部門及び会計学教育の変革が必要であり、その現状を明らかにした上で、具体的な解決策を示しています。

〇具体的内容
第1章では日本企業の管理会計・原価計算において、新しい手法が採用されていない現状を明らかにしています。
第2章は、管理会計や原価計算の教科書と異なる企業実務の状況を明らかにしています。
第3章は、管理会計・原価計算分野でのICTが進展して進んでいない状況を明らかにして、ICTによる経理・財務部門の従業員数の減少や経理DXにも触れています。
第4章では、日本企業の管理会計・原価計算が進歩せず、停滞している要因を分析すると共に、今後の経理・財務部門の人財開発について提言しています。
第5章では、日本企業に人財を送り出す役割を担う商業高校、大学、大学院での会計教育と「会計離れ」の現状を説明しています。
最後に第6章では、川野先生がこれまで提案してきた新しい管理会計・原価計算の提案をとりまとめています。

〇主な読者対象
実務家の方々は日々の仕事のヒントになることはもちろんですが、研究者の皆様にも、特に実務の現状をアンケート調査等と結び付けて客観的に考察している部分は研究資料としても有用ですし、また教育の側面からも有益な示唆が得られると思います。

ぜひ多くの方々にお読みいただき、日本企業の競争力回復にお役立ていただければ嬉しいですね。