独立する公認会計士のための税理士実務100の心得

森 智幸

定価(紙 版):2,970円(税込)

発行日:2023/09/05
A5判 / 220頁
ISBN:978-4-502-47171-1

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本の紹介
監査法人で勤務してきた公認会計士が、独立開業後に税務に携わる上で誤りやすい論点、勘違いしやすい論点を見開きで紹介。税務で失敗しないように知っておくべき心得が満載。

目次

はじめに
第Ⅰ章 登録・開業編
1  税理士登録は早めに
2  登録前に「税理士」を名乗らない
3  登録前の税務相談は無料でもやらない
4  事務所の住所は公開される
5  オフィスの様式には決まりがある
6  税理士の付随業務を理解する
7  会計・税務ソフトはよく吟味してから
8  税理士職業賠償責任保険には加入する
9  取材商法には乗らない
10  税理士紹介会社はまず手数料を調べる
11  HP・SNSには制約がある
12  事務作業の見通しを立てる
13  関連組織の集まりには積極的に参加する
14  他士業との交流を広げる
15  公認会計士の世界は狭い
Column  想定どおりにいかなくても「人間万事塞翁が馬」

第Ⅱ章 税理士法・綱紀編
16  ダブルフランチャイズはNG
17  名義貸しは絶対ダメ
18  アウトソーシングはやらない
19  スタッフに仕事を丸投げしない
20  テレワークはルールを守る
21  税務でやらかすと会計士法でも処分
22  会計法人の責任は税理士に帰属する
23  税務でも守秘義務を徹底する
24  業務広告には多くの制限がある
25  営業は業務侵害にならないように
26  会費を滞納しない 62
27  研修は受講しなくていいわけがない
28  自己脱税は論外
29  情報セキュリティは監査時代の意識で
30  税務相談会には必ず参加する
31  税理士資格に更新手続はない
32  郵便物を間違って捨てない
Column  「その気はなかったのに……」とならないために

第Ⅲ章 税務編
33  自分の理論は通用しない
34  重要性の基準値は存在しない
35  数字は円単位で見る
36  「何とかなるだろう」と考えない
37  保守的な処理はかえってリスクになる
38  年間スケジュールの感覚をつかむ
39  税務手続をいち早く把握する
40  さまざまな税金を押さえる
41  届出書・申請書を軽視しない
42  記帳代行は二重責任の原則とは関係ない
43  マイナンバーは厳重に扱う
44  電子申告は必ず送信完了を確認する
45  電子申告義務の大法人は資本金1億円超
46  e-TaxではPDFで提出できない書類がある
47  税務代理権限証書は必ず提出する
48  書面添付制度で監査の経験を活かす
49  信用できるのは国税庁HPだけ
50  日税連HPにあるひな型を活用する
51  各税理士会HPにあるひな型も活用する
52  決算書は会計ソフトから直接作成する
53  契約初年度は時間がかかる
54  法人事業概況説明書は手を抜かずに作る
55  月次決算は現金主義が多い
56  中小指針・中小要領と会計は違う
57  会計上の見積りの理想と現実を感じる
58  独自の「税務会計」の存在を認める
59  棚卸資産は監査の感覚で検討しない
60  固定資産の減損はほぼ出てこない
61  注記の量は少なくてもおかしくない
62  修繕費は会計と逆の発想になる
63  給与のイメージを改める
64  寄附金のイメージも改める
65  債権債務の管理はできていない
66  正論だけで勘定科目を変えない
67  ダメ元の家事費を見逃さない
68  年末調整は考えてから引き受ける
69  源泉所得税の実務を甘く見ない
70  消費税はとにかく恐ろしい
71  消費税の届出書は厳格に管理する
72  インボイス制度の常識を知る
73  自身のインボイス登録は開業時から行う
74  お金が動いたら消費税を意識する
75  創業間もない企業は消費税に注意する
76  チームではなく1人でこなす
Column  何をしたら失敗するのか~「必敗法」を身につける

第Ⅳ章 クライアント編
77  契約書は必ず取り交わす
78  事務所の報酬基準を作成する
79  請求書の源泉所得税を間違えない
80  前任税理士からの業務の引継ぎはない
81  訪問のやり方を決めておく
82  資料はなかなか出てこない
83  資料を見せてくれないことがある
84  お預かりした資料はすみやかに返却する
85  納付税額は早くお知らせする
86  情報提供を積極的に行う
87  顧問先は監査クライアントとは全く違う
88  内部統制はゼロから丁寧に指導する
89  IT化・デジタル化は自分が使ってみてから
90  予算作成をサポートする
91  経営分析もサポートする
92  金融機関対応を依頼されることがある
93  報酬の不払いに備える
94  知らない分野は詳しい税理士を紹介する
95  無茶振りには乗らない
96  手を出してはいけない業務を弁える
97  「すべてお任せいたします」はあぶない
98  「それは私の仕事ではありません」は禁句
99  業務範囲の見解の相違を生まない
100 寄り添っても独立性を保つ
Column  依頼がきたら「まずは落ち着いて」
おわりに

著者紹介

森 智幸(もり ともゆき)
[プロフィール]
公認会計士・税理士
慶應義塾大学商学部卒業。神戸の会計事務所、大阪の監査法人を経て、京都の総合経営グループに入社。当グループ在籍時に平安監査法人を設立し代表社員に就任。2019年9月に独立し、森 智幸公認会計士・税理士事務所を開業。ガバナンス強化支援、公益法人コンサルティングなどの業務を行う。同年よりPwCあらた有限責任監査法人に所属。国内外の内部統制や内部監査の支援などガバナンスに関するアドバイザリー業務や財務諸表監査を行う。

<主な執筆>
『「社会福祉充実計画」の作成ガイド』(中央経済社、平安監査法人編、共著)2017年3月
『現場で使える「会計上の見積り」の実務』(清文社、日本公認会計士協会京滋会編、共著)2022年4月
『税務弘報』(中央経済社)、『税経通信』(税務経理協会)、『企業実務』(日本実業出版社)
など雑誌への寄稿多数

<主な役員・委員歴>
一般社団法人研友会監事
近畿税理士会研修部員(第3小委員会所属(消費税・地方税担当))
日本公認会計士協会京滋会出版委員会委員、会報部員など