日本企業のマネジメント・コントロール―自律・信頼・イノベーション

横田 絵理

定価(紙 版):3,740円(税込)

発行日:2022/09/08
A5判 / 192頁
ISBN:978-4-502-42831-9

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本の紹介
企業経営者のリーダーシップだけでは、従業員の意欲を引き出すことはできない。全体目標と部分目標の一致を目指して、いかに、その仕組みを作る事ができるかにかかっている。

目次

まえがき

序 章 今後の日本企業の「マネジメント・コントロール」を考えるために

第1章 マネジメント・コントロールのフレームワークと変容
 1 問題の所在
 2 Anthonyにおけるマネジメント・コントロールの構造
 3 Merchant and Van der Stedeによるマネジメント・コントロール
 4 Simons(1995)によるマネジメント・コントロールのフレームワーク
 5 Kaplan and Nortonが提唱したフレームワーク
 6 マネジメント・コントロール・パッケージ
 7 Simons(2005)による組織デザインのフレームワーク
 8 Anthony以降の研究のまとめ
 9 AnthonyとSimonsの共通点についての考察
   : プロセスの重要性

第2章 マネジメント・コントロール・システムと自律性
 1 問題の所在
 2 「自律的組織」の先行研究
 3 組織の自律化とマネジメント・コントロール
 4 内部モデルと相互参照
 5 マネジメント・コントロールと組織および人事制度
 6 インタラクティブ・コントロールと自律性
 7 水平的インタラクティブを促す仕組み
 8 小 括

第3章 質問票調査から見る日本企業のマネジメント・コントロールの活用
 1 問題の所在
 2 予算管理
 3 業績管理システム
 4 インセンティブ
 5 小 括

第4章 ケーススタディから見る日本企業のマネジメント・コントロール活用の実態
 1 問題の所在
 2 純粋持ち株会社によるグループ経営とマネジメント・コントロール
 3 検討のためのフレームワーク
 4 キリンホールディングスにおける全体最適と部分最適の統合の試み
 5 事例の考察
 6 小括:事例からの知見

第5章 マネジメント・コントロールの基盤としての「信頼」
 1 問題の所在
 2 脱予算経営における「信頼の問題」の指摘
 3 信頼の概念
 4 マネジメント・コントロール研究における信頼
 5 信頼を重視するマネジメント・コントロールの事例
 6 プロセス評価によるマネジメント・コントロール
 7 マネジメント・コントロールとプロセス評価
 8 信頼とプロセス評価(管理)
 9 小括:「信頼」への意識

第6章 日本企業のマネジメント・コントロール再考
    :在フィンランド日系企業調査から
 1 問題の所在
 2 在外日系企業のマネジメント・コントロールの先行研究
 3 分析のフレームワーク
 4 研究調査の概要
 5 調査結果
 6 分析と考察
 7 小 括

第7章 フィンランド企業調査からの示唆
    :イノベーションを促すマネジメント・コントロールの可能性
 1 問題の所在
 2 フィンランドのイノベーション力
 3 分析の視点
 4 調査の概要
 5 調査の結果
 6 考 察
 7 小 括

第8章 イノベーションを醸成するMCSの可能性
 1 問題の所在
 2 イノベーションに影響を与えるマネジメント・コントロール研究
 3 分析のフレームワーク
 4 フィンランドにおける調査結果の分析
 5 フレームワークからの考察
 6 Googleの事例 : 戦略を前提としないMCS
 7 考 察
 8 小 括

終 章 新しいマネジメント・コントロールの構築の試み

著者紹介

横田 絵理(よこた えり)