グローバル内部通報制度の実務

弁護士法人GIT法律事務所

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2022/04/28
A5判 / 272頁
ISBN:978-4-502-42741-1

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本の紹介
グローバル内部通報制度を導入・運営するための施策を提示。制度導入から主要国の現地法規制の留意点、GDPR対応、海外拠点での不正調査・対応まで解説。内部通報規程のひな型付。

目次

第1章 グローバル内部通報制度の概要と設計
 1 グローバル内部通報制度とは
 2 基本的な設計と導入方法
   1 本社の体制
   2 現地拠点の体制
   3 通報受付窓口の形態―通報受付会社の起用
   4 通報受付会社の選定のポイント
   5 導入先拠点の選定
   6  グローバル内部通報規程その他の文書作成
   7 ワークス・カウンシルとの協議
   8 周知活動

第2章 日本の公益通報者保護法の「指針」への対応
 1 公益通報者保護法の改正
   1 主な改正点
   2 消費者庁の「指針」と「指針の解説」
 2 「従事者」の定め(改正法第11条第1項)
   1 従事者指定義務
   2 従事者の指定方法
 3 内部通報体制整備義務(改正法第11条第2項)
   1 通報受付窓口の設置
   2 独立性の確保に関する措置
   3 受付・調査・是正・是正の確認
   4 利益相反の排除に関する措置
   5 通報者に対する不利益な取扱いの防止
   6 範囲外共有等の防止に関する措置
   7 教育・周知
   8 通報者への是正措置の通知
   9 記録の保管,見直し・改善,運用実績の開示
   10 内部規程の策定・運用

第3章 日本の個人情報保護法
日本の個人情報保護法の適用
 1 はじめに
 2  グローバル内部通報制度で処理される個人情報に個人情報保護法が適用されるか
 3 利用目的の特定,通知
 4 第三者提供
 5 外国にある第三者への提供
 6 要配慮個人情報への対応
 7 安全管理措置

第4章  EU公益通報者保護指令
―日本法との比較
 1 はじめに
 2 統一的な法制度の制定経緯
 3 規制の具体的内容
   1 保護される通報者の範囲
   2 通報対象法令
   3 通報方法
   4 内部通報制度の確立義務
   5 通報者を特定させる情報の秘密保持
   6 通報者に対する報復禁止
   7 罰 則

第5章 海外各国における法令遵守
 1 米 国
   1 米国特有の通報者保護制度
   2 米国の大企業において確立された実務
   3 背 景
   4 SOX法に基づく通報者保護
   5 ドッド・フランク法に基づく制度
   6 その他の個別法に基づく通報者保護
   7 OSHAによる通報者保護
   8 米国司法省の「企業コンプライアンス制度の評価」(Evaluation of
     Corporate Compliance Programs)(2020年6月改訂)
 2 EU(GDPRの遵守)
 3 中 国
   1 はじめに
   2 個人情報保護法
   3 重要情報インフラ運営者に課される義務
   4 労働法上の要件
 4 ドイツ(ワークス・カウンシル)
   1 概 要
   2 設置義務・人数等
   3 ワークス・カウンシルの役割(共同決定権)
 5 イギリス
   1 PIDAの概要
   2 通報者の保護要件
   3 通報者保護の内容
   4 グローバル内部通報制度との関係
 6 フランス
   1 Sapin II法の概要
   2 3段階の通報
   3 内部通報制度の整備義務
   4 グローバル内部通報制度との関係
 7 イタリア(Law 231)
   1 Law 231のSupervisory Bodyへの通報義務
   2 調整の方法
   3 イタリアLaw231の概要
 8 タイ(個人情報保護法)
 9 オーストラリア
   1 オーストラリアにおける内部通報制度の概要
   2 内部通報者保護の各要件
   3 公益通報者保護の内容
   4 内部通報規程の策定

第6章 海外拠点での不正と対応方法
 1 はじめに
 2 初動対応と案件の振り分け
 3 一般的な調査の流れ
 4 不正の類型別の調査ポイント
 5 現地拠点の経営陣の関与が疑われる件の調査
 6 その他の対応方法

著者紹介

弁護士法人GIT法律事務所(べんごしほうじんじーあいてぃほうりつじむしょ)