伝わる開示を実現する「のれんの減損」の実務プロセス

竹村 純也
定価:3,520円(税込)

発行日:2022/07/12
A5判 / 264頁
ISBN:978-4-502-42411-3

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本の紹介
額も時期も投資家の不満となりやすい、のれんの減損。減損会計基準・見積開示会計基準・記述情報・KAMの実務・事例を繙き、会計・開示コミュニケーションの進め方を説く。

著者紹介

竹村 純也(たけむら じゅんや)

担当編集者コメント
【本書の特徴】
―投資家の不満になりやすい「のれんの減損」
従来,「のれんの減損」は,損失計上されない限り,どんなに減損リスクが高かったとしても関連する情報が開示されることはなく,投資家にとってはその計上額も計上のタイミングも不満となりやすい項目でした。ところが近年,見積開示会計基準や有価証券報告書上の記述情報の充実を図る開示府令の改正,KAMの導入など,開示ルールの整備が進み,そうした開示のあり方や状況が変わりつつあります。

―制度趣旨を踏まえたルールの解説・事例の紹介
本書は,減損会計基準で規定される「のれんの減損」の基本的なルールを確認したうえで,上記の会計基準や開示ルールについて,その制度趣旨も踏まえた解説を行うとともに,それらのルールが参考にしている海外の制度についても検討を加えています。さらに,そうした制度趣旨を適切に理解していると考えられる開示例を厳選・紹介しています。

―「読まれる有価証券報告書」を実現するために
とはいえ,本書は単なる会計基準や開示例の解説書ではありません。通り一遍の情報ではなく,企業の想い,魅力,そして固有の情報がしっかり伝わる開示,投資家との建設的な対話を実現するための《ダイアローグ・ディスクロージャー》の実践を説きます。

【本書の構成】
第1章 減損コミュニケーションの必要性
減損の開示コミュニケーションを再考すべき時期/注記事項よりも会計処理に重きが置かれた減損会計/減損プロセスの「見える化」

第2章 減損プロセスとPL注記
減損プロセスの全体像/のれんの減損の判定単位/のれんの減損の兆候/のれんの減損損失の認識/のれんの減損損失の測定/減損会計基準等に基づくPL注記

第3章 見積開示会計基準に基づく注記
改善の余地がある見積開示の注記事例/見積開示会計基準が求められた背景/海外におけるIAS第1号第125項の適用状況/見積開示会計基準で押さえるべきポイント/注記の作成/のれんの減損についての見積開示とその事例/関係会社株式の評価についての見積開示とその事例/見積開示会計基準に基づく注記作成のポイント

第4章 記述情報による開示
有価証券報告書における記述情報の概要/重要な会計上の見積りや仮定に関する記述情報の開示/事業等のリスクに関する記述情報/監査役等の監査に関する記述情報/記述情報による開示の活用

第5章 減損の監査対応
継続的な開示コミュニケーションに至らない深層背景/過度に保守的な開示が貫けないKAM/見積監査の対応で減損リスクに取り組まざるを得ない/ありのまましか開示できない「その他の記載内容」/企業が採るべき最も経済合理性のある選択肢

第6章 気候変動が減損に与える影響
気候変動は金融リスクと認識すべし/IFRS会計基準と気候変動リスク/のれんの減損における気候変動リスク/Are You Ready?