行政事件における要件事実と訴訟実務―実務の正当化根拠を求めて

河村 浩

定価(紙 版):6,160円(税込)

発行日:2021/06/04
A5判 / 504頁
ISBN:978-4-502-36001-5

送料について
本の紹介
本書は、総論として行政訴訟における要件事実の判断基準を統一的に扱い、それをふまえ各論として行政の種類に対応した判断基準の適用を、設例・ダイアグラムを用い解説する。

目次



行政事件における要件事実と訴訟実務
―実務の正当化根拠を求めて
目次

推薦のことば
はしがき
第1章 行政訴訟序論
第1節 行政事件・行政訴訟の概念
第2節 要件事実論の基礎的概念
 第1 立証責任・要件事実・訴訟物等
    (補論・主張責任と立証責任一致の原則)
 第2 要件事実論の概要等
 第3 要件事実論の特殊問題―いわゆるせり上がり・
    予備的主張(攻撃防御方法の整序の問題)等 …他
第3節 法解釈における制度の沿革・制度趣旨,最高裁判例の重要性
 第1 法の解釈一般について
 第2 法解釈における制度の沿革・制度趣旨,最高裁判例の重要性
第4節 行政訴訟に関する制度の沿革・制度趣旨
 第1 行政訴訟
 第2 住民訴訟
 第3 国賠請求訴訟
第5節 法解釈・要件事実論と最高裁判例

第2章 行政訴訟における訴訟物
第1節 取消訴訟の訴訟物を巡る諸問題
 第1 行政処分の意義―補論・行政規則
 第2 取消訴訟の制度趣旨,訴訟物等
 第3 取消訴訟の訴訟物の個数・訴訟物の範囲
    (処分の同一性) …他
第2節 訴訟要件―取消訴訟の本案勝訴要件の前提要件
 第1 行政処分
 第2 訴えの利益(広義)
 第3 その他の訴訟要件
第3節 その他の行政訴訟における訴訟物,
     本案勝訴要件の時的要素及び訴訟要件
 第1 取消訴訟以外の抗告訴訟
 第2 当事者訴訟(行訴4条)
 第3 民衆訴訟(行訴5条)(住民訴訟) …他
第4節 行政事件訴訟と民事訴訟との区別及び行訴法の
     仮の救済と民保法上の仮処分との区別
 第1 抗告訴訟(義務付けの訴え・差止めの訴え)と
    民事訴訟(当事者訴訟)との区別
    ―訴訟物が処分性を前提とするものか否か
 第2 当事者訴訟(確認訴訟・給付訴訟)と民事訴訟との区別
    ―訴訟物が広義の公法関係に基づくものか否か
 第3 争点訴訟と通常の民事訴訟(国賠請求訴訟)との区別
    ―争点が処分の存否又は効力の有無か否か …他

第3章 行政訴訟における要件事実総論
第1節 行政訴訟における要件事実その1―基本形
 第1 行政訴訟における要件事実の決定基準
    (立証責任の分配基準)
 第2 取消訴訟における要件事実の分析
 第3 棄却裁決の取消訴訟(行訴3条3項)における要件事実 …他
第2節 行政訴訟における要件事実その2
    ―応用形・裁量処分における要件事実
 第1 裁量処分の取消訴訟(行訴30条)に係る基本的構造
 第2 裁量処分の審査手法と審査密度―裁量権の逸脱又は濫用の
    評価根拠事実と評価障害事実
 第3 最判平4.10.29〔伊方原発事件〕の説示
    (事実上の推定の考え方)との関係 …他

第4章 行政訴訟における要件事実各論
―紛争類型別の要件事実
第1節 外事関係
 第1 入管法49条1項の異議の申出には理由がないとの裁決
    及び退去強制令書発付処分
 第2 難民不認定処分
第2節 社会保障・社会福祉関係
 第1 生活保護関係
 第2 遺族年金不支給決定
 第3 措置入院決定
第3節 租税法関係
 第1 国税(第二次納税義務者による主たる納税義務者に
    対する更正処分の取消訴訟)
 第2 地方税(固定資産税に関する処分の取消訴訟)
 第3 徴収関係(差押処分の取消訴訟)
第4節 都市法(公用負担法)関係
 第1 都市計画関係
 第2 開発許可・建築確認関係
 第3 土地収用関係 …他
第5節 農地法関係―転用のための所有権移転不許可処分
第6節 営業許可・運転免許・墓埋法関係
 第1 営業許可取消処分
 第2 運転免許関係処分
 第3 墓埋法関係の不許可処分
第7節 情報公開・個人情報保護関係
 第1 情報公開関係
 第2 個人情報保護関係
第8節 労働行政関係
 第1 労災(業務災害給付)不支給決定
 第2 不当労働行為救済命令
 第3 公務員の懲戒処分
第9節 住民訴訟(4号請求訴訟)

おわりに
―行政事件における訴訟物・要件事実を基礎とした訴訟実務
 第1 これまでの行政事件における訴訟実務の状況
 第2 これからの行政事件における訴訟実務の提言
    ―訴訟物及び要件事実による理論分析を基礎とした実務へ



著者プロフィール
《著者紹介》
河村 浩(かわむら・ひろし)
【主要経歴】
1988年慶應義塾大学法学部法律学科卒。1993年京都地裁判事補,以後,東京地裁判事,総務省公害等調整委員会事務局審査官,東京高裁判事,横浜地裁部総括判事などを経て,2020年₇月から東京
高裁判事。
【主要著書】
共著『要件事実・事実認定ハンドブック〔第2版〕
 ―ダイアグラムで紐解く法的思考のヒント』(日本評論社,2017年)
共著『要件事実で構成する所得税法』(中央経済社,2019年)
共著『条解民事執行法』(弘文堂,2019年)
共著『現代型民事紛争の実務ⅠⅡ
 ―実務における理論の実践』(青林書院,2020年)


著者紹介

河村 浩(かわむら ひろし)
[プロフィール]
1988年慶應義塾大学法学部法律学科卒
1993年京都地裁判事補,以後,東京地裁判事,総務省公害等調整委員会事務局審査官,東京高裁判事,横浜地裁部総括判事などを経て,2020年7月から東京高裁判事(2024年1月1日現在)

[主な著作]
単著『行政事件における要件事実と訴訟実務―実務の正当化根拠を求めて』(中央経済社,2021年)
共著『要件事実・事実認定ハンドブック〔第₂版〕―ダイアグラムで紐解く法的思考のヒント』(日本評論社,2017年)
共著『要件事実で構成する所得税法』(中央経済社,2019年)
共著『現代型民事紛争の実務ⅠⅡ―実務における理論の実践』(青林書院,2020年)
共著『条解民事執行法〔第₂版〕』(弘文堂,2022年)
共著『要件事実で構成する相続税法』(中央経済社,2023年)