グローバル・ツーリズム

姜 聖淑

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2019/03/27
A5判 / 216頁
ISBN:978-4-502-30071-4

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本の紹介
我が国の観光事情は、急増するインバウンドにより国内観光から国際観光へ変貌した。本書は激変した「観光」を体系的に整理。観光学、観光ビジネスの基本書として最適。

目次



グローバル・ツーリズム
目次

第Ⅰ部 グローバル・ツーリズムをめぐる環境
第1章 グローバル・ツーリズムへの扉

1-1  ツ ーリズム・ビジネスをめぐる現代的現象―インバウンド 
1-2 今なぜ,インバウンドなのか 
1-3 国内からグローバルへの観光マーケットの移動  
1-4 ツーリズム研究へのアプローチ

第2章 ツーリズム・ビジネスをめぐる現代的意味
2-1 ツーリズムの語源と定義 
  2-1-1 ツーリズムの語源 
  2-1-2 ツーリズムの定義 
2-2 ツーリズムの構造的理解 
2-3 ツーリズム・ビジネスの特性と仕組み 
  2-3-1 ツーリズム・ビジネスの特性 
  2-3-2 ツーリズム・ビジネスの仕組み 
2-4 観光システム 
2-5 マスツーリズムの誕生と近代観光事業 
2-6  大衆消費社(The Age of High Mass-Consumption) 
2-7 観光の幅を広げる,MICE誘致 
Column01:災害復興と国際会議

第3章 ツーリズム・ビジネスの資源としての伝統文化と大衆文化
3-1 観光資源とは 
3-2 観光におけるポップカルチャーの果たす役割 
3-3  ポ ップカルチャーの観光資源化
    ―韓流・K-POPで観光客を誘致する! 
  3-3-1 人の観光資源化に成功−韓国ドラマからK-POPへ 
  3-3-2  韓流の文化消費からディアスポラ・ビジネスへの
        新たな展開 

第Ⅱ部  ツーリストの行動と,ツーリズムを支えるビジネス
第4章 観 光行動―観光のまなざし

4-1 観光行動(tourism behavior) 
  4-1-1 ツーリストの類型化 
  4-1-2 訪日外国人旅行者の観光行動の変化 
4-2 観光情報 
4-3 観光地選択 
4-4 観光地における経験価値 
Column02  観光大国フランスの目的地ブランド戦略

第5章 旅行業のゆくえ
5-1 近代観光とトーマス・クック 
5-2 日本の近代化と観光 
5-3 旅行業とは 
5-4 マーケットの変化によるビジネスモデル転換 
5-5  グ ローバル化における旅行業の地殻変動―IT企業の参入 
5-6  大手旅行業の交流ビジネスへの転換とベンチャー企業の
    チャレンジ 
  5-6-1  顧 客参加型マーケティングシステム構築
        ―クラブツーリズム 
  5-6-2 「 みんなで旅をつくる」ソーシャル旅行サービス,
       トリッピース 

第6章 ツ ーリズム・ビジネス―宿泊ビジネス
6-1 宿泊ビジネスから学ぶ 
  6-1-1 宿泊施設の歴史的変遷 
  6-1-2  近代―チェーンホテルの誕生とホテルオペレーターの成立
6-2 日本の宿泊施設の変遷 
  6-2-1 日本のホテル市場の起爆 
  6-2-2 宿泊施設の類型と呼称 
  6-2-3 旅館業とホテルのトレードオフ 
6-3 宿泊ビジネスの特性 
6-4 宿泊ビジネスの分類 
  6-4-1 ホテル経営のポイント 
  6-4-2 ホテル経営の展開方式 
6-5 新しい動き,シェアリングビジネスAirbnb

第7章 日本から世界へ,おもてなし文化を競争力として
7-1 訪日外国人の消費額の内訳 
7-2 世界観光競争力ランキング 
7-3 ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化 
7-4 サービス潜在力と日本的特性,おもてなし 
7-5 伝統生活文化の価値 
  7-5-1 旅館女将のおもてなしをどのように捉えるのか 
  7-5-2 韓国における伝統的宿泊施設の創造と再発見 
  7-5-3 生活文化の観光資源化 
7-6 クリエイティブツーリズムの登場

第8章 ツーリズム・ビジネスにおけるサービス人材
8-1 日本のツーリズム・ビジネスの雇用創出効果 
  8-1-1 ツーリズム・ビジネスの雇用をめぐるジレンマ 
  8-1-2 観光地の人手不足の解決策は? 
  8-1-3 適材適所の人材づくり 
8-2 真実の瞬間(Moments of Truth: MOT)の重要性 
  8-2-1 おもてなしのウソ 
  8-2-2 接客態度 
  8-2-3 従業員の感情は顧客の感情となる! 
8-3 サービスではプロセスが大切 
8-4 観光サービス価値を高める人材の潜在的能力とは 

第Ⅲ部 遊びと人間
第9章  観 光による文化の再発見
     ―巡礼とテンプルスティ(temple stay)

9-1 めぐる行動と滞在(ステイ)行動 
9-2 巡礼の多様な意義 
9-3  日本の巡礼による示唆から自国の文化観光の再創造へ 
9-4  文化の再創造としてのテンプルステイ(temple stay) 
9-5  韓国におけるテンプルステイがもたらした文化観光の
    現代的意味 

第10章  持 続可能な観光へ
      ― IR構想,カジノだけではないその先へ

10-1 ホモ・ルーデンス 
10-2 IR(Integrated Resorts,複合型リゾート)構想 
10-3 持続可能なツーリズムマネジメントへ 
10-4 今後のグローバル・ツーリズムのゆくえ 
Column03:アジアのIR事例―シンガポール



著者プロフィール
姜 聖淑(カン ソンスク)
韓国ソウル生まれ
1999年,立教大学大学院観光学研究科博士前期課程入学
2006年,立教大学大学院観光研究科博士課程修了,
博士(観光学)取得
2007年から2010年まで,京都大学経営管理大学院研究員を経て,
現在,帝塚山大学経済経営学部教授


著者紹介

姜 聖淑(かん そんすく)

担当編集者コメント
2020年度「観光学術学会 教育啓蒙著作賞」受賞。
『実践から学ぶ女将のおもてなし経営』(2014年度 観光学術学会 学会賞(著作章)受賞)に続く、二度目の受賞です。