社長がボケた。事業承継はどうする?―社長が認知症になる前にやること、後にやること

坂本 政史

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2020/07/20
A5判 / 256頁
ISBN:978-4-502-31211-3

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本の紹介
高齢の社長が認知症になれば、会社と後継者に大きな困難が降りかかる。社長が元気なうちにすべきこと、不幸にも認知症を発症してからでもすべきことを後継者目線で解説。

目次



社長がボケた。事業承継はどうする?
社長が認知症になる前にやること、後にやること
目次

はじめに
第1章 本当に怖い! 社長が認知症になったら
1 社長の法律行為に潜む認知症リスク
 1.社長が認知症になったら、法律行為はどうなるの?
 2.契約相手が認知症だったら、どうなるの?
 3.認知症の患者数は将来どうなるの?
  コラム  社長が判断能力を失ったときに、現れたのは
2 社長の地位が脅かされる認知症リスク
 1.社長の地位が奪われる?
 2.成年後見制度の仕組み
 3.法定後見制度の実例として、意外な結果が出ることも!?
3 会社の法律行為に潜む認知症リスク
 1.会社という存在に会ったことがありますか?
 2. 会社の代表者が認知症➡会社の法律行為(さらにくわしく)
  コラム   所長についてきたので、辞めようと思っていました
4 社長の個人資産に潜む認知症リスク
 1.認知症になると、社長の個人資産が凍結するの?
 2. 成年後見人が付されたら、社長の個人資産はどうなるの
 3. 成年被後見人(本人)が亡くなった場合はどうなるの?
 4.成年後見人が不正な使い込みをしたらどうなるの?
   先取り 改正会社法が施行されたら、どうなるの?

第2章 事業承継の場面で生じる認知症のリスク
1 認知症の影が忍び寄る事業承継の現場
 1.後継者問題に、高齢化の波が押し寄せる
 2. 認知症リスクは、すべての事業承継の類型に影響が及ぶ!?
2 生前に事業承継ができなくなる!?
 1.事業承継に必要不可欠な手続ができない!?
   コラム  事業承継の失敗
   豆知識 株式はどうして重要なの?
 2.親族外承継もできない!?
   小括  第2章1から2まで
3 緊急事態発生! 会社がデッドロック
 1.ギブアップ!? 会社がデッドロックに陥る
 2. 株主総会の決議に瑕疵(欠陥)があったら、どうなるの?
 3.デッドロックの行く末
   コラム  事業承継は突然に
   小括  第2章3
   よくある質問「贈与税? 相続税?」

第3章 これからの事業承継対策は、3D対応で!
1 事業承継を成功に導く「3つのD」
 1.3つのDとは?
 2.デッドライン視点の点検項目(チェックポイント)
 3.デッド視点の点検項目(チェックポイント)
  コラム  お世話になったママ違い
 4.デッドロック視点の点検項目(チェックポイント)
  簡易チェックリスト  
2 デッドラインの設定は、スリーステップターン!
  そうだ ステップを踏もう。
3 デッドロック視点の事業承継対策
 1.緊急事態!? ダブルデッドロックを回避せよ!
 2. 株主総会におけるデッドロック対策には、忍法を使う!?
 3. 取締役会におけるデッドロック対策には、影武者を使う!?
  コラム   ヒーロー株が悪役(ヒール)になるリスクは検討した?

第4章 まだできることがある!?
社長が判断能力を失った後にやること
1 判断能力を失った後にできることは限られる
 1.ダブルデッドロックで思考もロック!?
  コラム  判断能力を失っても、覚えてくれている!?
 2.認知症の症状に波があるときにも、忍法を使う!?
2 社長が判断能力を失った後の会社の対応
  代表者が不在になったときに使う制度
3 最高裁が見解を示した!「親族後見人が望ましい」
  成年後見制度は、転換期にある!?
  コラム  高齢者のペットロス問題

第5章 転換期を迎えた!? 
「親族後見人が望ましい」成年後見の実務
1 申立てをする前に、制度を十分に理解する!
 1.どのように制度を利用するの?
  コラム  成年後見人でもできないこと
 2.成年後見制度の実務―限らないシリーズ―
2 クリティカルシンキングをする!
 1.何でも「鵜呑みにしない」シリーズ
 2.複数の成年後見人が選任された審判書
3 申立てをする前に、対策を十分に行う!
 1.まずは、858と3回唱える!
 2.申立てをする前に、自らに問いかけてみる!
 3. ひと手間加えると結果が変わる!申立てのレシピ(実例紹介)
  コラム  あやしい養子縁組が実際に起きています

第6章 外れを引かない! 事業承継の専門家の選び方
1 事業承継の専門家とは
 1.事業承継は、走りながらのバトンパス!
  コラム  ポンコツ後継者。すぐにつまずき、妖精になる!?
 2.事業承継の専門家とは?
  コラム  円滑な事業承継に欠かせない番頭さんの存在
 3.事業承継の手法を提案してもらうときの留意点
2 探せ! カメレオン侍!
 1.カメレオンのような士業(俗称:サムライ業)の専門家
 2.肩書よりも大切なこと
  コラム   MADE IN JAPANの危機 国境を超える事業承継の問題
 
あとがき
※本書の内容は、2020年7月10日現在の法令等に基づいています。



著者プロフィール
【著者紹介】
税理士・公認会計士
坂本 政史(さかもと まさし)

外岡修税理士事務所(千葉県千葉市)副所長
明海大学経済学部非常勤講師(現任)
1982年生まれ。山梨県韮崎市出身。早稲田大学社会科学部卒業。
大手監査法人、税理士法人勤務を経て義父が創業した税理士事務所の後継者となる。
事業承継にクラウドファンディングを活用する等、様々な角度から同じ境遇に立つ後継者を支援。その支援先は、育種(花創り)で世界的に知られる農園、福岡県の老舗保育園、神職を代々世襲している神社の後継者にまで及ぶ。
「近代セールス」に多数寄稿。全国紙新聞社主催セミナー、大学主催のマネジメントスクール他にて、税務の枠を超えたセミナーを多数行う。


















著者紹介

坂本 政史(さかもと まさし)