会計

適時開示の理論・実務

定価:6,820円(税込) 送料について

発行日:2018-05-15
A5判/548頁
ISBN:978-4-502-26321-7

紹介文

適時開示とは、東証が投資者保護のために上場会社に対して設けた開示規制。インサイダー規制やフェア・ディスクロージャー規制等を、事例を示して、規制の主旨を正確に解説。

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適時開示の理論・実務 兼田克幸(岡山大学大学院教授)さんのコメント (2018/08/01)
企業情報等の開示は、資本市場を支える重要なインフラであり、投資判断に必要な情報が正確、公平かつ適時に開示されることが求められる。投資判断材料の提供機能を果たす制度としては、金融商品取引法上のディスクロージャー制度(法定開示)のほか、証券取引所の上場規程による適時開示制度がある。ディスクロージャー制度をめぐっては、情報提供機能の強化および国際的な動向との整合性確保などの観点から、近年、数多くの充実・強化策が図られてきている。また、最新の企業情報を迅速に提供する適時開示制度は、法定開示を補完する機能を有しており、資本市場において極めて重要な役割を果たしてきている。
本書は、大原大学院大学会計研究科の久保幸年教授による適時開示制度に関する詳述書であり、計548頁に及ぶ大作である。
久保教授とは、長年にわたり親しく交流させていただいているが、同教授は、㈱東京証券取引所のご出身( 公認会計士)であり、主として、上場制度の企画・立案、適時開示等の上場管理、上場審査などの上場関係業務に、担当部長等として従事されてきた経歴をお持ちである。これまで、『適時開示の理論と実務』(1992年)、『上場基準・上場審査ハンドブック』(2005年)、『適時開示ハンドブック』(2007年)、『適時開示制度と定性的情報の開示』(2010年)など、数多くの書籍を執筆されているが、本書は、豊富な業務経験と研究に裏打ちされた適時開示制度に関する集大成といえる書物である。執筆にあたっての、久保教授の並々ならぬ熱い思いが伝わってくる。
本書の構成をみると、「第1部 適時開示の理論と適用」、「第2部 適時開示と法令との関係」、「第3部 適時開示の実務対応と事例解説」の3部構成となっている。その内容は、適時開示の意義、開示に関する基本的要件、適時開示の対象情報、開示体制に対する上場審査、将来情報の開示、インサイダー取引と適時開示、法定開示のあり方、不適切な適時開示に係る制裁、報道対応の適時開示など、実に広範に及んでいる。本年4月から施行されているフェア・ディスクロージャー・ルールについても取り上げ、導入の経緯や適時開示との関係について述べられている。また、2016年4月に公表された金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ報告―建設的な対話の促進に向けて―」を踏まえて実施された決算短信の見直しについて、批判的考察がされている。
本書は、適時開示制度に関する単なる解説書ではなく、適時開示をめぐる基本的な考え方、歴史的な沿革、法定開示との関連性および諸課題などについて、筆者の考え方を交えて、詳細かつ丁寧にわかりやすく記述されている。開示実務における適切な対応に資するため、実際の適時開示の事例を取り上げて、検討・解説がされている点も魅力的である。
上場会社の役員・開示担当者や市場関係者をはじめ、多くの方々に精読していただきたい。
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