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定価:1,980円(税込) 送料について

発行日:2020-01-17
A5判/160頁
ISBN:978-4-502-33161-9

紹介文

創業130年を超える老舗企業でありながら、持続的成長を続ける日本を代表する企業の「花王」。その優れた経理の秘密をストーリー仕立てにより、図表を用いて明らかにする。

目次

評価

1件の評価があります。

花王の経理パーソンになる 石垣一郎(古河電気工業㈱)さんのコメント (2020/04/01)
旬刊経理情報2020年4月10日号 inほんmation欄より

本書を最初に読み、抱いた第一印象は、若手であったころに出会いたかった本、である。あらためて再読してみると、管理職になった今「若手スタッフに対し成長機会やキャリアパスを正しく示せているか?」と自問自答と反省をしている。
業態や歴史に差はあれ、どの企業においても経理部門は存在し、有形無形のキャリアパス、業務モデルが存在していると想定する。振り返ると自分は、社内外の経理パーソン諸先輩の背中をみて経験値を積み重ねてきたと思う。工場の原価担当からスタート、本社経理部では会計ビッグバンといわれた連結決算制度の立上げ、主計総括や経営企画部門、国内外関係会社への出向も経て、事業部門企画統括の現在に至っており、会社や諸先輩から多くの経験の場を与えられてきたことに感謝しているが令和の時代に適合した手法を模索していた。
本書の特徴は、経理スタッフのキャリアパスが体系化され、必要な到達点(知識・経験)が経験年数に応じて設定され、人事制度(評価・ローテーション)にも組み込まれている実践例が惜しみなく紹介されていることである。また、花王という会社は1887年創業、2030年までに「グローバルで存在感のある会社」を目指す名門企業であり、経理的な取組みも先進的であったことから、常にベンチマークの対象であった。
こういった優良企業の人財育成の実践内容が体系的に公表されていることは非常に珍しく、持続的かつ革新的な取組みを継続してきた結果がまとめられていると考える。
業界はまったく異なるものの古河電気工業㈱も1884年創業、情報通信やエネルギーなどのインフラ分野や自動車部品分野等で世界中に展開しており、勝手に親近感を持っていたことも何かのご縁だと思っている。
各章に、「ココがすごい!」というコラムが掲載されており、実務家としてみると、日常的な業務の位置づけ、目的や定義がコンパクトに説明されている。また、「先輩が語る」というコラムには、若手スタッフがどのように考え、行動しているかの生の声が掲載されている。こういう組織体であれば、経理部門として全体の質を高め、継続して強い組織力を維持でき、かつ、スタッフとしても安心して成長機会を得られることが実感できるであろう。
本書は、経理部門幹部、若手経理スタッフ、これから経理業務に就業しようと考えている学生のみならず、本社の経営層、従業員のキャリア形成を検討する人事部門メンバーにもぜひ手元に置いていただきたい1冊である。近年、グローバル化、SDGs経営、働き方の多様化など環境は大きく変化しているが、そのなかで100年を超えて成長を持続するスタッフキャリアパス、育成を《型》として構築した好事例が本書には凝縮されている。ITやビッグデータ、AIに経理スタッフは仕事を奪われる、という声もあるが、財務情報を正しく読み取り経営に活かすのは必ず人間である。その基盤を構築する好事例として、幅広い方に本書をお勧めしたい。
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