税法

無形資産の管理と移転価格算定の税務

定価:3,080円(税込) 送料について

発行日:2019-03-08
A5判/196頁
ISBN:978-4-502-29491-4

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紹介文

適正な移転価格の算定が困難とされる特許等の無形資産について、関連者間の取引を体系的に整理し、最新の移転価格税制における移転価格算定方法の検討や適用方法を解説する。

無形資産取引の移転価格税制については、BEPS対応としてOECDの移転価格ガイドラインが改訂されたほか、本年度の税制改正において価格調整措置が導入されるなど、大きな動きを見せているトピックです。
実態がつかみにくく、比較する取引も見出しにくいなど評価することが困難な無形資産について、概要や管理方法、具体的な移転価格算定のケーススタディなど、実務者に最適な解説をした1冊です。

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評価

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無形資産の管理と移転価格算定の税務 松尾壮一郎(日産自動車㈱財務部主管)さんのコメント (2019/05/07)
旬刊経理情報2019年5月10日・20日合併号 inほんmation欄より

グローバルで事業展開する企業における無形資産管理は、その内的および外的要因により、劇的に複雑化してきている。内的要因としては、採用するビジネスモデルの変革、多様化により、バリューチェーンにおける各関連者の無形資産への関与が潜在的にも変化してきており、その整理、評価が困難になっている。外的要因としてはOECDとG20のBEPS立上げ後、新OECDガイドラインや各国税制での無形資産の取扱いが急速に整備されていることで、無形資産取引を対象とする移転価格税制執行も広範化、多様化することが予想される。このような変革期を迎え、企業は自社の無形資産管理手法について、再度整理し、準備対応することが急務になっている。
そのような折、EY税理士法人から無形資産の管理とその移転価格評価に関する書籍が刊行された。序論にて無形資産管理の重要性について簡潔に触れた後、第2章では「無形資産の整理」と題して、日本および米国の税法、OECDガイドライン、さらには会計の観点からの定義づけ、取扱い範囲等を整理している。グローバル企業にとって、最終親会社所在地が日本という理由で、日本の税制・会計制度の観点だけを用いて無形資産の管理を試みるのは不用意であり、潜在的な税務・移転価格リスクに準備、対応するためには、進出国の制度も認識する必要がある。本章は、このように企業内で無形資産を整理するうえで、非常に有用な情報を提供している。
第3章では無形資産に係る移転価格算定方法について、従来型のアプローチや利益分割法、費用分担契約(CCA)に関する再考に加え、評価困難な無形資産の取扱い等新たな議論が含まれている。利益分割法については、近年多くの国々が主張するバリューチェーンにおける子会社の役割上の重要性や無形資産の存在に関する検討、またCCAについては各産業で進行するグローバルでの合併・買収、アライアンス(業務提携)による技術相互利用や共同開発等のシナジー追及スキームの検討等、本章で紹介される内容に関する議論が今後活発化すると考えられる。
第4章では、無形資産に関する移転価格税制以外の法人税法上の取扱い等を紹介し、最終章ではケーススタディが設けられている。特にケーススタディは、企業の無形資産管理活用方針や無形資産の移管(譲渡)、利益分割法の適用事例等を含み、前章までの理論的な整理とあわせて、自社内で採用されているスキームをケーススタディに当てはめて検討すると面白い。スキーム自体の利点や留意点が簡潔にみえてくる。
無形資産を題材とする書籍としては、これまで専門的な論文や技術的書籍は多く見受けられたが、本書は、企業で財務経理や移転価格業務に従事する担当者に対して、複雑に絡み合う無形資産に係る法・会計制度等を体系的に整理し、かつ問題点および解決策を提供する、まさに実務担当者向けの専門書であり、企業が実際に直面している問題点にも合致している。
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