データドリブン経営入門―デジタル時代の意思決定と行動指針

安井 望

定価(紙 版):2,750円(税込)

発行日:2019/11/19
A5判 / 208頁
ISBN:978-4-502-32691-2

送料について
本の紹介
5G時代を迎え、データそのものが爆発的に増加する中、経営に必要な情報をいかに抽出し、どう企業活動に活かしていくか。基礎知識から整備すべき仕組み・基盤まで要点を詳解。

目次



データドリブン経営入門
■デジタル時代の意思決定と行動指針

目次

はじめに 
第1章 データ/デジタルに関する素朴な疑問
1  「データ」に関する素朴な疑問
 ❶ そもそも「データドリブン経営」とは? 
 ❷ データドリブン経営でいう「データ」は何を指している? 
 ❸ 「ビッグデータ」という言葉があったが? 
 ❹ 「データサイエンティスト」は必要? 
 ❺ やたらと「アナリティクス」という言葉を聞くが? 
 ❻ 正規化? 構造化? データの用語がよくわからない 
 ❼ 「DWH」,「BI」といったシステムの違いがわからない 
 ❽ 「ダッシュボード」は役に立つのか? 
2  「デジタル」に関する素朴な疑問
 ❶ そもそも「デジタル化」とは? 
 ❷ 「デジタルトランスフォーメーション」とは? 
 ❸ 「クラウド」とは? 
 ❹ デジタルは若い人にしかできないのか? 
 ❺ AIはそんなに必要か? 
 ❻ 「IoT」とは? どんな時に必要? 
 ❼ B to Bビジネスにデジタルは必要? 
 ❽ 基幹システムのデジタル化とは? 

第2章 日本の企業経営を揺るがすデジタル化
1  デジタル化がもたらす情報の変化
 ❶ データ量 
 ❷ データの種類 
 ❸ データ精度 
 ❹ データ取得スピード 
 ❺ データの形態 
2  情報の変化が企業経営を変える
 ❶ 意思決定アプローチの変化
 ❷ マーケティングにおける変化 
 ❸ 経営管理における変化 
 ❹ 業務オペレーションにおける変化 
 ❺ 人事における変化 
3   海外企業に見るデジタル技術を使った新たなビジネスモデル
 ❶ プラットフォーマーというビジネスモデル 
 ❷ 技術がもたらす新たな顧客 
4  なぜ日本企業はデジタル化が進まないのか
 ❶ 日本マーケット特有の問題 
 ❷ 多くの日本企業が抱える負の遺産
 ❸ 日本企業におけるITリテラシー 
5   多くの日本企業に見られるデータを使った経営スタイル
 ❶ データを使った経営管理 
 ❷ データを使った業務オペレーション 
 ❸ 顧客データ等の活用 

第3章 データドリブン経営の本質
1  デジタル時代のデータドリブン経営
 ❶ 経営に必要なデータを見極める
 ❷ データの種類と取得方法を見極める 
 ❸ 意思決定プロセスと経営品質 
2  データではなく戦略が中心
 ❶ データを見て経営するのではない 
 ❷ 戦略策定が経営の根幹
 ❸ 戦略の実行を判断するために必要となるのがデータ 
3  アクションを決めるために必要なもの
 ❶ フレームワークの重要性 
 ❷ フレームワークの質が経営品質を決める
 ❸ 先が読めないからこそ必要となる理論(歴史)の世界
4  人+データ(デジタル)=経営
 ❶ 人とデータが融合した経営とは
 ❷ 人の役割は技術の発展に伴って変わる
 ❸ 意思決定は人の仕事 
5  グローバル企業に見る成功要因
 ❶ 環境の変化に追随する
 ❷ 企業文化を変革する
 ❸ デジタルを中心に据える 

第4章 デジタル時代を乗り切る戦略
1  負けを認めて一から出直せるか
 ❶ バブル崩壊後,日本は一度も浮上していない
 ❷ デジタル時代の幕開けは完全な敗者からのスタート 
 ❸ 必要なことは勝者から学ぶこと 
2  スピード(時間)を最優先できるか
 ❶ 経営者が時間の価値を理解できているか 
 ❷ 意思決定スピードの価値 
 ❸ アジャイルへの移行を経営者が決断できるか
3  決める覚悟を持てるか
 ❶ これまでの日本企業は先送り体質が強い
 ❷ 経営者が覚悟を持って決めることができるか
 ❸ 失敗を怖れないための即断即決
 ❹ 現場から変えることもできる 
 ❺ 第一歩を踏み出し,小さな成功を積み上げる
4  フレームワークを作れるか
 ❶ 米国の現在の覇権は「学んだから」 
 ❷ フレームワークの活用に長けた米国から学ぶこと 
 ❸ 企業特有のフレームワークが競争力回復の鍵 
5  チェンジマネジメント
 ❶ 企業文化を変革する 
 ❷ 失敗を許容する組織へ
 ❸ 学ぶ組織への回帰 

第5章  データドリブン経営を支える仕組みの作り方
1  マネジメントプロセスの再構築
 ❶ データドリブン経営におけるOODAループ 
 ❷ 意思決定をするために必要なスキル 
 ❸ 整備すべきさまざまなプロセス
2  情報システムの再構築
 ❶ 肥大化するデータの格納 
 ❷ 大量データを扱うための仕組み 
 ❸ スピードへの対応 
 ❹ AI活用 
 ❺ 次世代システム構築のために 



著者プロフィール
安井 望(やすい のぞむ)
デロイト トーマツ グループ 執行役 パートナー
Chief Technology Officer(CTO) 兼 Chief Information Officer(CIO)
神戸大学大学院経営学研究科MBAプログラム修了。同志社大学経済学部卒業。外資系コンサルティングファーム数社を経て現職。
デロイト トーマツ コンサルティングにて,会計系業務コンサルティングの責任者,テクノロジーサービスの責任者を務めたのち,デロイト トーマツ グループのDigital/テクノロジー担当および情報システム担当の執行役として,テクノロジーサービス戦略策定,IT戦略策定を担当している。経営戦略策定から情報システム導入まで一気通貫で行う企業変革コンサルティングを得意としており,業務領域にとらわれない全社改革に多数従事している。デジタル技術についてもインフラからアプリケーションまで幅広い知見を有しており,テクノロジートレンドやデジタル化・データドリブン経営に関する講演・寄稿多数。
主な著書に『グローバル経営の意思決定スピード』(中央経済社),『グローバル情報システムの再構築』シリーズ全3巻(会計関連/ロジスティクス関連/情報管理関連)(中央経済社),『企業が扱う情報管理のすべて』(東洋経済新報社),等がある。


著者紹介

安井 望(やすい のぞむ)