デマンド・サイド経営学―顧客と共創する使用価値

宮崎 正也
定価:2,860円(税込)

発行日:2019/07/09
A5判 / 204頁
ISBN:978-4-502-31251-9

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本の紹介
従来の経営学で見落とされがちだったサービスや製品を受け取る「顧客」の視点を出発点に、自社の活動と同時に協力企業の活動をも組み立て、編成していく経営活動を解説する。

目次


デマンド・サイド経営学
顧客と共創する使用価値
目次

序章 デマンド・サイドからの視点
 1.素朴な考え 
 2.本書の構成 
第1章 価値とは何か?
 1.古切手に価値はあるのか 
 2.いくらまでなら払えるか 
  2.1 1回目の回答結果 
  2.2 2回目の回答結果 
  2.3 切手の価値は? 
 3.使用価値と交換価値 
  3.1 古切手の交換価値 
  3.2 貨幣の価値とは? 
  3.3 物神性による人間関係の潜在化 
 4.顧客はいるか? 
 5.顧客価値を生む経営 
  5.1 顧客の獲得価値 
  5.2 業界全体の獲得価値の構図 
  5.3 獲得価値の創造的拡大:2つの方向性 
 6.本章のまとめ 
  [付録] 「メートル」と「キログラム」の現代的な定義 
第2章 使う人の喜び
 1.企業は顧客の使用価値を知らない 
 2.使用価値の中身 
  2.1 使用価値(消費者価値)の意味するもの 
  2.2 使用価値のタイポロジー 
 3.サービスをすべての中心に考える 
  3.1 サービス・ドミナント・ロジック 
  3.2 バリュー・プロポジション 
  3.3 ジョブ理論 
 4.本章のまとめ 
第3章 無から有を生み出す努力
 1.交換価値を形づくるもの 
  1.1 芸術の価値とは? 
  1.2 仮想通貨の価値は? 
  1.3 貨幣の役割 
 2.薄れていく交換価値 
  2.1 GDPで測れない価値 
  2.2 すべてが「フリー」になるとき 
  2.3 交換価値の回復をめざす取り組み 
 3.使用価値から顧客の支払意欲を引き出せるか 
  3.1 使用価値を曖昧にしてしまう製品の「大きな塊」 
  3.2 所有から利用へ 
  3.3 匿名性から顕名性へ 
  3.4 利用権の販売における課金方式 
 4.本章のまとめ 
第4章 よい流れをつくる
 1.不快なニュース 
 2.顧客が受け取ってくれるものを開発する 
  2.1 受取手(顧客)を見つける 
  2.2 顧客の受容可能性を求めて 
  2.3 製品開発より顧客開発 
 3.顧客が継続して受け取るものを生産する 
  3.1 生産活動の「流れ」をつくる 
  3.2 顧客の受容する生産物をつくる 
 4.本章のまとめ 
第5章 偏在する知識の遍在性
 1.分権とは? 
  1.1 集権的ディストピア 
  1.2 分権の構造特性 
  1.3 ピア・ネットワーク 
 2.調整の方法 
  2.1 売り逃しの調整 
  2.2 売れ残りの調整 
  2.3 集権的/分権的な調整と顧客知識 
  2.4 プラットフォームを介した調整 
  2.5 アテンションの配分 
 3.プロセス重視の組織 
  3.1 専門化の限界点 
  3.2 顧客志向の「プロセス中心型組織」 
 4.本章のまとめ 
第6章 人々の活動を導くもの
 1.自主管理型組織 
  1.1 自分で作るマニュアル 
  1.2 立憲主義的な経営組織 
 2.戦略と実践慣行の進化 
  2.1 戦略策定と戦略実行 
  2.2 実践としての戦略 
 3.企業目的の効能 
  3.1 目的を企業の中心に 
  3.2 目的と目標の違い 
  3.3 企業目的の追求から生じる企業価値 
 4.本章のまとめ 
  [付録] ホラクラシー憲法 バージョン4.1(概略) 
第7章 活動の統合と展開
 1.活動の統合による新規事業開発 
  1.1 骨の折れる仕事 
  1.2 動学的取引コスト/企業の境界 
  1.3 アダプションチェーン・リスク 
  1.4 企業間の協働 
 2.活動の組み合わせとしての企業 
  2.1 バリュー・チェーンとバリュー・ショップ 
  2.2 活動システム/差別化システム 
 3.価値ネットワーク 
  3.1 顧客ニーズに寄り添うコンテキスト 
    3.2 入れ子状の階層構造:製品構造と企業の取引関係 
  3.3 分断的イノベーションの脅威 
 4.本章のまとめ 
終章 活動価値受容者ネットワーク(AVAN)
 1.デマンド・サイド経営学の構想 
 2.価値主義と活動ベースで経営を考える 
  2.1 製品/サービスに「価値」は内蔵されていない 
  2.2 製品/サービスの「流動性」を確保・維持する 
  2.3  顧客の受容を実現させる「プロセス」をもとに組織をつくる 
  2.4 企業目的と明快なルールが諸活動を秩序化する 
 3.将来的な課題 
  3.1 「自社」の分析について 
  3.2 「競合企業」の分析について 
  3.3 内部から生起する終わりのない変化 



著者プロフィール
宮崎 正也(みやざき まさや)
名古屋大学大学院経済学研究科准教授
1974年,千葉県生まれ
千葉大学卒業,東京大学大学院修了,博士(経済学)
大学では経営学の講義を行うが,本人は経済学者だと自任する。
主な著書
『コア・テキスト 事業戦略』新世社,2011年(単著)
『東アジアのモノづくりマネジメント』中央経済社,2012年(分担執筆)
『超企業・組織論』有斐閣,2000年(分担執筆)


著者紹介

宮崎 正也(みやざき まさや)