実験制度会計論―未来の会計をデザインする

田口 聡志

定価(紙 版):3,740円(税込)

発行日:2015/03/17
A5判 / 288頁
ISBN:978-4-502-13731-0

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本の紹介
①会計基準のコンバージェンス、②会計不正をはじめとした制度の失敗の問題について、ゲーム理論と経済実験をベースに制度を分析し、新たな制度会計論を構築する意欲作。

著者紹介

田口 聡志(たぐち さとし)

担当編集者コメント
本書は、近年、会計制度の性質ないし位置づけが大きく変容しており、人間の意図や行動が極めて重要となっているとの認識のもと、このような新しい制度環境に対処する新しい制度会計論の構築を目的とするものです。具体的には、人間の意図や行動を捉えるための分析ツールとして、近年大きく注目されている(そして、ノーベル経済学賞などでも高い評価を受けている)ゲーム理論と経済実験を用いて、会計制度をめぐる人間の意図や行動に踏み込んで分析しています。

日本のみならず「世界で戦う」ことを目指した研究であり、先生の研究への情熱がみなぎっている研究書ですね。
まずは、序文、そして本論をお読みいただき、田口先生の想いを感じ取っていただければと思います。
そして、本論の内容はもちろんですが、特に私がご覧いただきたいのは、終章の補論。
会計研究における今回の「実験制度会計論」の位置づけを、特に日本では膨大な研究の蓄積のある計算構造論等との関係を主軸に相対化・整理されている点です。
これは、「実験?関係ないかな~」という方にとっても非常に有益な示唆が得られるのではないでしょうか。
内容的にも財務会計・監査の研究者の方々にはもちろん、先生が以前日本管理会計学会で「管理会計こそ実験研究になじむ」とおっしゃっていましたので、管理会計ご専門の先生方にもぜひ読んでいただきたいです。
さらに、「会計のイメージを変える」研究だけに他分野の学者や実務家の方々にも手にとっていただければうれしいです。