- 本の紹介
- ファイナンス実務、なかでも一般的な融資取引を念頭に置いたうえで、日々行う業務上での行為を法律という切り口で捉え直し、論点を整理して理解を深めるもの。
目次
ファイナンスの実務と法
目次
はじめに
基礎編
第１章 債権と物権
1 債権の債の字は“人”の“責”任と書く
2 債権と契約書
3 当事者の意思とハンコの意味
4 物権と担保物権
第２章 対抗要件
1 対抗要件という考え方
2 占有から見る対抗要件の限界
3 不動産登記
4 債権譲渡の第三者対抗要件と債務者対抗要件
5 債権譲渡登記と動産譲渡登記
6 電子記録債権の債権譲渡とその対抗要件
第３章 債務不履行
1 債務不履行とその効果
2 債務名義と執行文
3 強制執行の種類
4 仮差押え
第４章 保証と担保
1 保証の機能と保証債務
2 催告の抗弁，検索の抗弁と連帯保証
3 貸金等根保証契約
4 担保とその機能
5 約定担保その１：質権と譲渡担保
6 約定担保その２：抵当権など
7 自分が無担保の場合の担保権者，あるいは，先順位の
担保権者について
8 担保権の附従性と随伴性
9 担保権の対抗要件と租税債権の特殊性
第５章 組合と法人
1 無限責任と有限責任
2 任意組合：民法上の典型契約
3 匿名組合：商法上の典型契約
4 投資事業有限責任組合と有限責任事業組合
5 ファイナンスの現場における組合契約の選択
6 そもそも会社とは
7 合名会社，合資会社，合同会社
8 株式会社
9 特定目的会社と投資法人
応用編
第６章 不動産担保と法律
1 抵当権と根抵当権
2 抵当権の目的となっている不動産からの回収
3 賃借権と抵当権の優劣
4 収益執行と強制管理
5 賃貸借契約と譲渡担保
6 賃借権と地上権
第７章 債権担保と法律
1 債権譲渡担保，債権質とその実行
2 譲渡禁止特約と担保
3 預貯金と相殺
4 担保付債権の譲渡と転担保
第８章 特殊な担保権
1 財団抵当
2 特定目的会社の一般担保：不動産ファイナンスを念頭に
3 電力債などの一般担保
4 企業担保権
5 根抵当以外の根担保と担保権の順位
6 仮登記担保
7 債権者代位と債権者の詐害行為取消権
おわりに
索 引
著者プロフィール
永野 良佑（ながの りょうすけ）
金融アナリスト
一橋大学経済学部卒業，外資系金融機関で，クレジット・トレーディングとストラクチャード・ファイナンスの分野に長く従事。
「旬刊経理情報」（中央経済社）の『アナリストの眼』の執筆陣の１人を務めるほか，金融取引の法律関連の通信教育教材の制作協力，匿名での金融系法律雑誌への寄稿，弁護士・裁判官を対象とした講演等も手掛ける。
著書
『実践ストラクチャード・ファイナンス』
『セールスマンが教えてくれない金融商品のしくみ』（以上，中央経済社），
『さくっと読めてしっかりわかる不動産証券化』（PHP研究所），
『いますぐ実践できるコーポレートファイナンスの教科書』（秀和システム）など多数。
