財務会計講義〈第23版〉

桜井 久勝
定価:4,180円(税込)

発行日:2022/03/17
A5判 / 464頁
ISBN:978-4-502-42901-9

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本の紹介
財務会計の全体像を解説した定番テキストの最新版。第23版ではデジタル化の動きをフォローし株式引受権の解説等が充実。大学のテキストはもちろん、各種資格試験にも最適。

目次

第1章 財務会計の機能と制度 
第1節 会計の意義と領域
 1 会計の意義
 2 会計の領域
 3 財務諸表
第2節 財務会計の機能
 1 株式会社制度の特徴
 2 私的利害の調整機能
 3 証券市場への情報提供機能
第3節 企業会計への法規制
 1 制度会計
 2 会社法による会計
 3 株式会社の統治制度と会計
 4 金融商品取引法による会計
 5 法人税法による税務会計

  第2章 利益計算の仕組み 
第1節 企業活動と財務諸表
第2節 複式簿記の構造
 1 取  引
 2 取引の二面的影響の分析
 3 取引の記録と集計
 4決算と財務諸表の誘導
第3節 利益計算と財務諸表
 1 損益法と財産法
 2 貸借対照表と損益計算書の関係

 第3章 会計理論と会計基準 
第1節 会計基準の必要性
第2節 会計基準の設定と問題点
 1 会計基準の設定
 2 会計基準の国際的統合
 3 会計基準の適用区分
第3節 演繹的アプローチの展開
 1 帰納的アプローチの問題点
 2 会計公準論
 3 概念フレームワークの規定
第4節 企業会計原則の一般原則
 1 真実性の原則
 2 正規の簿記の原則
 3 資本と利益の区別の原則
 4明瞭性の原則
 5 継続性の原則
 6 保守主義の原則
 7 単一性の原則
 8 重要性の原則67
第5節 会計情報の質的特性
 1 意思決定有用性
 2 有用性の構成要素

 第4章 利益測定と資産評価の基礎概念 
第1節 現金主義会計と発生主義会計
 1 収益・費用の認識と測定
 2 現金主義会計
 3 発生主義会計
第2節 発生主義会計の基本原則
 1 対応原則
 2 発生原則
 3 実現原則
第3節 資産評価の基準
 1 資産評価の諸基準
 2 取得原価
 3 取替原価
 4 純実現可能価額
 5 割引現在価値
 6 現行の資産評価基準

 第5章 現金預金と有価証券 
第1節 資金運用活動の資産と収益
第2節 現金および預金
 1 現金預金の範囲
 2 現金預金の管理
第3節 有価証券
 1 有価証券の範囲と区分
 2 有価証券の取得価額
 3 有価証券の期末評価
第4節 デリバティブとヘッジ会計
 1 デリバティブの意味と種類
 2 デリバティブ取引の会計
 3 ヘッジ会計
第5節 キャッシュ・フロー計算書
 1 資金情報の必要性
 2 資金の概念
 3 キャッシュ・フローの区分表示
 4 キャッシュ・フロー計算書の作成方法

 第6章 売上高と売上債権 
第1節 営業循環における収益の認識
 1 3通りの収益認識基準
 2 利益計算への影響の比較
第2節 収益認識に関する会計基準
 1 会計基準の新設
 2 新基準による収益認識の概要
第3節 契約と履行義務の識別
 1 契約の識別
 2 履行義務の識別
第4節 取引価格の算定と配分
 1 取引価格の算定
 2 履行義務への配分
第5節 履行義務の充足による収益の認識
第6節 一時点での収益認識
 1 通常の販売
 2 特殊な販売契約
第7節 一定期間にわたる収益認識
 1 進捗度の見積り
 2 継続的役務提供
 3 工事進行基準を適用する工事契約
第8節 売上債権
 1 売掛金
 2 受取手形と電子記録債権
 3 貸倒引当金

 第7章 棚卸資産と売上原価 
第1節 棚卸資産の範囲と区分
第2節 棚卸資産の取得原価
 1 購入の場合
 2 自社生産の場合
第3節 棚卸資産の原価配分
 1 払出数量の把握
 2 売上原価の計上
第4節 払出単価の決定
 1 取得原価を基礎とする方法
 2 予定価格等を用いる方法
 3 売価還元法
第5節 棚卸資産の期末評価
 1 棚卸減耗費
 2 販売目的で保有する在庫の棚卸評価損
 3 トレーディング目的で保有する在庫の期末評価
第6節 仮想通貨

 第8章 有形固定資産と減価償却 
第1節 固定資産の範囲と区分
 1 有形固定資産
 2 無形固定資産
 3 投資その他の資産
第2節 有形固定資産の取得原価
 1 取得方法別の取得原価
 2 国庫補助金等で取得した資産
 3 資本的支出と収益的支出
第3節 減価償却
 1 原価配分としての減価償却
 2 減価償却費の計算要素
 3 減価償却費の計算方法
 4 減価償却に関する変更
 5 減価償却の記帳と表示
 6 除却と売却
第4節 固定資産の期末評価
 1 減損の意味とその兆候
 2 減損損失の計上
 3 土地の再評価
 4 賃貸等不動産の時価情報
第5節 リース会計
 1 リース取引と実質優先の原則
 2 ファイナンス・リースの会計処理
 3 リース会計の新しい考え方

 第9章 無形固定資産と繰延資産 
第1節 知的財産と研究開発
第2節 無形固定資産
 1 無形固定資産の種類
 2 無形固定資産の取得原価
 3 無形固定資産の償却
第3節 繰延資産
 1 繰延資産の資産性
 2 繰延資産の範囲
 3 株式交付費
 4 社債発行費等
 5 創立費と開業費
 6 開発費
 7 臨時巨額の損失の繰延

 第10章 負債 
第1節 負債の範囲と区分
 1 負債の範囲
 2 負債の区分
第2節 引当金
 1 引当金の本質
 2 引当金設定の要件
 3 引当金の種類と区分表示
 4 利益留保性の準備金
第3節 納税義務と税効果会計
 1 税金の申告と納付
 2 税効果会計の必要性
 3 繰延税金資産と繰延税金負債
第4節 流動負債
 1 営業上の債務
 2 営業債務以外の流動負債
 3 短期の負債性引当金
第5節 固定負債
 1 社  債
 2 長期借入金
 3 退職給付引当金
 4 資産除去債務
第6節 偶発債務
 1 偶発債務の意義と取扱
 2 主要な偶発債務

 第11章 株主資本と純資産 
第1節 純資産の構成
 1 株主資本と純資産の関係
 2 資本の源泉別分類
 3 剰余金区別の原則
第2節 払込資本――資本金と資本剰余金
 1 会社の設立
 2 増  資
 3 減  資
 4 自己株式
第3節 組織再編――会社の結合と分割
 1 合  併
 2 株式交換と株式移転
 3 会社の分割
第4節 稼得資本――留保利益
 1 留保利益と剰余金の関係
 2 剰余金の配当
 3 会社法の配当制限
 4損失の処理
第5節 純資産の区分表示

 第12章 財務諸表の作成と公開 
第1節 財務諸表の体系
 1 財務諸表の種類
 2 会社法の計算書類
 3 金融商品取引法の財務諸表
第2節 損益計算書
 1 損益計算書の表示原則
 2 包括利益の測定と表示
第3節 貸借対照表
第4節 株主資本等変動計算書
第5節 注記と附属明細表
 1 注記の意義と方式
 2 財務諸表作成の基本となる事項の注記
 3 個々の財務諸表に関連する注記
 4 1株当たり利益の注記
 5 重要な後発事象の注記
 6 附属明細表
第6節 財務諸表の遡及処理
 1 前期損益修正と遡及処理
 2 遡及処理の要否と方法
第7節 四半期財務諸表と臨時計算書類
 1 四半期財務諸表の公表制度
 2 四半期財務諸表の性質
 3 四半期特有の会計処理
 4 会社法の臨時計算書類

 第13章 連結財務諸表 
第1節 連結財務諸表の公表制度
 1 連結財務諸表の必要性
 2 制度会計における位置づけ
 3 連結財務諸表の会計主体
第2節 連結財務諸表作成の一般原則
 1 連結財務諸表に関する会計基準
 2 連結精算表の仕組み
第3節 連結決算の一般基準
 1 連結の範囲
 2 連結決算日
 3 親・子会社の会計方針
第4節 連結貸借対照表の作成手続
 1 投資と資本の相殺消去の基礎
 2 各種の資本連結の手続
 3 債権債務の相殺消去
 4 連結貸借対照表の表示
第5節 連結損益計算書の作成手続
 1 連結会社相互間の取引高の消去
 2 未実現損益の消去
 3 時価評価に伴う修正事項
 4 税効果会計
 5 連結損益計算書の表示
 6 包括利益の表示
第6節 連結株主資本等変動計算書
 1 連結株主資本等変動計算書の内容
 2 利益配当の修正消去
 3 連結株主資本等変動計算書の表示
第7節 持分法
 1 持分法の適用会社
 2 持分法の会計処理
第8節 連結キャッシュ・フロー計算書
 1 作成の基礎となる財務諸表
 2 直接法による作成
 3 間接法による作成
 4連結キャッシュ・フロー計算書の表示
第9節 連結財務諸表の注記
 1 連結の基本となる重要事項
 2 関連当事者との取引
 3 セグメント情報
 4 連結附属明細表

 第14章 外貨建取引等の換算 
第1節 企業活動の国際化と会計問題
 1 換算が必要な領域
 2 換算の会計問題
第2節 換算の諸方法
 1 換算方法の種類
 2 各方法の結果の比較
第3節 外貨建取引の換算
 1 取引時の会計処理
 2 決算時の会計処理
 3 為替差損益の処理
第4節 為替予約
第5節 在外支店の財務諸表項目の換算
 1 会計処理基準の規定
 2 換算手続の例示
第6節 在外子会社等の財務諸表項目の換算
 1 会計処理基準の規定
 2 換算手続の例示

著者紹介

桜井 久勝(さくらい ひさかつ)
[プロフィール]
1975年 神戸大学経営学部を卒業し、神戸大学大学院経営学研究科へ進学。
1977年 公認会計士試験第三次試験に合格。
1979年 神戸大学助手。その後、講師・助教授を経て
1992年 神戸大学より博士(経営学)の学位を取得。
1993年 神戸大学教授。
2016年 関西学院大学教授。
2019年 公認会計士・監査審査会会長となり現在に至る。

[主な著作]
『会計利益情報の有用性』千倉書房,1991年
『財務会計講義』中央経済社,初版1994年,第22版2021年
『財務諸表分析』中央経済社,初版1996年,第8版2020年
『会計学入門』日本経済新聞出版社,初版1996年,第5版2018年
『財務会計・入門』共著,有斐閣,初版1998年,第14版2021年
『テキスト国際会計基準』編著,白桃書房,初版2001年,新訂版2018年

担当編集者コメント
帯にも書いているとおり、「日本一読まれている財務会計のテキスト」の最新版です。

第23版では、主に以下の点についてアップデートしています。

①2026年をめどに紙の手形の廃止とデジタル化をめざす全国銀行協会が2021年7月に公表した「手形・小切手機能の全面的な電子化に向けた自主行動計画」に対応して、本書の記述や設例を改めています。
②取締役への報酬として条件付で株式を無償交付する制度の普及にかんがみて、株式引受権の会計処理と表示に関する旧版の説明をアップデートしています。
③2022年4月以降における連結納税制度からグループ通算制度への移行に言及しています。
④よりいっそう理解しやすくするために、税効果会計およびセグメント情報に関する説明に手を加えています。
⑤巻末の財務諸表の実例をはじめ、本書の各所で言及されているデータも、できるだけ新しいものに差し替えています。

その他、改正のない箇所も、適宜よりわかりやすくなるように見直しています。

本書は毎年制度改正を完全にフォローして出し続けていることに、大きな意義があると思います。
また、出版社としては、販売面を考慮して、必要以上に「ここが変わった」と改正事項にどうしてもフォーカスしがちです。しかしながら、それが繰り返されると非常にいびつなテキストになってしまいます。
この点、桜井先生は財務会計全体の枠組みを常に意識されおり、その中で各論点や改正事項はどの程度の比重で解説するかを十分考慮されて、執筆・改訂いただいています。
したがって、全体の枠組みの中で、各論点や改正事項の重要性がどの程度のものかがよくわかるという点も、本書の大きな特徴の1つといえると思います。

学部の講義、ゼミ、大学院、さらにビジネスパーソンのテキストとして、また会計士・税理士試験の基本書に最適です。

ぜひぜひご活用ください!

☆☆余談:会計士・税理士受験生の皆様へ☆☆
公認会計士、税理士受験生は、全体像を把握した上で、個々の論点の理解を深める必要がありますが、本書は通読可能なボリュームですので、全体像を把握するのに最適です。
また、会計法規集と併用することにより、理論問題には対応できるようになると思われます。
さらに、本書は仕訳が豊富なため、会計処理を具体的にイメージしやすくなっているのも大きな特徴。したがって、計算にも大いに役立ちます。
ぜひ、本書を使いこなして合格を勝ち取ってください!

☆☆「会計人コースWeb」でも本書を紹介しています☆☆
◆税理士・会計士受験生必見! 桜井久勝先生著『財務会計講義』、そのよりよい読み方・使い方を担当編集者が考えてみた!①
https://kaikeijin-course.jp/2020/03/25/3933/

◆税理士・会計士受験生必見! 桜井久勝先生著『財務会計講義』、そのよりよい読み方・使い方を担当編集者が考えてみた!②
https://kaikeijin-course.jp/2020/03/26/3937/