経営

図解&ストーリー「資本コスト」入門

定価:2,700円(税込) 送料について

発行日:2019-01-16
A5判/224頁
ISBN:978-4-502-29201-9

紹介文

ガバナンスコードの改訂等を背景に注目を集めている「資本コスト」を分かりやすく解説。基本的な仕組みからROEとの関係、M&Aや事業ポートフォリオ入替えの際の留意点まで解説。

評価

1件の評価があります。

「資本コスト」入門 松田千恵子(首都大学東京大学院教授)さんのコメント (2019/03/11)
旬刊経理情報2019年3月10日号 inほんmation欄より

2018年6月にコーポレートガバナンス・コードの改訂が行われた。影響は軽微との見方もあるが、筆者はそうは思わない。日本企業の経営に大きな変化を促す“地雷”のような改訂内容がいくつも埋め込まれている。その“地雷”の1つが、本書のタイトルでもある「資本コスト」だ。改訂のもととなった「コーポレートガバナンス・コードの改訂と投資家と企業の対話ガイドラインの策定について」(金融庁)が語る問題意識は直截的である。「経営陣の資本コストに対する認識が未だ不十分」と一喝し、「経営判断を行っていくために、自社の資本コストを的確に把握すべきことを明確化する必要がある」と断言している。この問題意識が反映されたのが今回の改訂である。経営戦略や経営計画の策定・公表にあたって、資本コストを的確に把握すべき旨が明記されている。
そうであるならば、経営陣はもちろんのこと、経営企画部門をはじめとした多くの部門のビジネスパーソンは、当然ながら「資本コスト」をしっかり理解しなければならない。しかし、「PL脳」とも揶揄されるとおり、日本企業は長らく売上と利益だけで業績を測ってきた。バランスシートやキャッシュ・フローでさえ苦手なのだ。ゆえに、皆こぞって頭を抱えることになる。「資本コストって…何?」。
そのような状況下、本書の刊行は実にタイムリーだ。助けられる向きは多いのではないか。「図解&ストーリー」とあるとおり、本書はお話仕立てで頁が進む。架空企業における社外取締役3人のやり取りによる資本コストの解説だ。余談だが、このうちの1人が筆者と名前や経歴が似ていると何人もの知人から指摘を受けた。特に身に覚えはないが、これは長年企業経営と資本市場を繋ぐ分野で苦闘する筆者への、著者からのプレゼントと受け取っておきたい(笑)。
話は本題に戻るが、PL脳であることを“自負”していたり、ファイナンスにつきものの数式が苦手であったりする人々にとっては、軽快なストーリーと豊富な図表による説明は、資本コストを理解するための敷居を低くしてくれる。専門用語めいた存在だった「資本コスト」を、手の届くところまで連れて来てくれたという感じだろうか。また、意外かもしれないが、会計のスペシャリストは、機会費用であり決算に登場しない「資本コスト」に違和感を持ちがちだという。こうした人々にも、あらためて違和感の正体を見極めていただくことができよう。
「資本コスト」はそれを知って終わりではない。実際の経営に活用してこそ意味がある。M&Aやガバナンス、さらには経営戦略や事業ポートフォリオマネジメント、将来予測や経営管理に至るまで、今や資本コストへの理解なしには仕事は覚束ない。著者はM&Aの専門家であり、いくつかの社外役員も務めることから、M&Aやガバナンスに関する解説も多く掲載されている。資本コストを把握するだけではなく、こうした分野にもぜひ理解を深めていただきたい。
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