会計

新収益認識の業務・システム対応―履行義務ベースの管理と実務への落とし込み方

定価:3,672円(税込) 送料について

発行日:2018-12-14
A5判/324頁
ISBN:978-4-502-28891-3

紹介文

新収益認識基準がもたらすインパクトとそのための対応法を、具体的な設例と仕訳、システム構成図とデータ項目の図解で解説。先行する海外事例を踏まえたソリューションを提示。

評価

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新収益認識の業務・システム対応 定村和彦(トッパンTDKレーベル相談役)さんのコメント (2019/02/21)
旬刊経理情報2019年3月1日号inほんmation欄より

果たして嵐の前の静けさなのだろうか?
いわゆる新収益認識基準であるが、2018年3月に公表されて以降、2021年4月の強制適用を目前にしても、社会全体ではいまだ大きな騒ぎにはなっていない。収益すなわち売上基準変更ということを考えると、少々不思議な感じである。
そんななかで私が耳にするのは、対応の出遅れやプロジェクト運営の迷いや遅れのようなものである。原因として、会計基準の変更ということで、すべてが経理任せ、言い換えれば経理待ちになっていること、また、慣れない契約社会の基準を導入することへの戸惑い等が考えられる。だが、私が心配するのは、肝心の経理を含め、経営者や関係者が「ネット等の断片的な情報を得ただけ、あるいは一度会計士から説明を聞いただけで、いまだ内容がよくわかっていないのでは?」ということだ。その結果、新基準の評価ができていない、言い換えれば、必要性を含んだメリット・デメリットがみえていないとすれば、日本を巻き込んだ大きな国際社会の潮流を見失うという、企業にとって憂慮すべき問題になるのである。
そんななかで今回出会った本書は、こんな状況になることを予想してか、すべてを包含した形でわかりやすい解説と的確な分析で、今後発生するであろう種々の問題を解決してくれるものであった。
はじめに執筆者は、「今回は過度な対応は必要ない」と言い切っているが、まずはこの一言で読者は漠然とした不安から解消され、取り組む勇気が醸成されることになる。
また、本書では、執筆者のコンサルタントとしての豊富な経験を活かした手法が光っている。たとえば読者を問題点に集中させるために、導入による社内で起こる5つのインパクト(第1章)、業務とシステムへの影響としての13の論点(第2章)、導入手順としての4つのステップ(第5章)のように、明確な数値に内容を絞り込み解説を展開している。
また、実際にプロジェクトで作成しなければならないデータフロー図やシステム構成図等のひな型を数多く載せているが、それらはそのままプロジェクトで活用したり、経営陣や関係部門への説明資料に活用できるものである。他にもコラムでは、システム開発やプロジェクト活動での陥りやすい罠やキーワードを丁寧に解説し、硬い頭を柔らかくするために、従来の日本基準との比較や現状と導入後の比較をするなど、現状の実務を踏まえながら新しい姿をわかりやすく説明をしている点も評価できる。
内容的にも、企業活動で大きな影響が出る請求管理と債権管理(第3章)や、見落としがちな原価管理や企業価値につながる経営管理(第4章)は章立てを別にして、確かな理解と実現に向けた十分な解説をしている。
本書は今回の新基準を突きつけられた読者の不安定な心理を理解したうえでの、執筆者の読者の立場に立った〝おもてなしの心〟が感じられる秀逸の書である。現状に不安を持たれている方はぜひ購読されることを勧めたい。
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