現代の財務経営@
コーポレートファイナンス


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目次

 序 章 『現代の財務経営〈全9巻〉』とその意義

第T部 株式会社とコーポレート・ガバナンス
 第1章 資本主義経済と株式会社制度
  1 私有財産制度の原則
  2 資本主義経済の理念
  3 企業の諸形態
  4 株式会社の意義
   (1) 人的会社の限界
   (2) 株式会社の特徴
  補論/資本主義・社会主義・共産主義

 第2章 株式会社のガバナンス
  1 コーポレート・ガバナンスの理念
   (1) 株式会社のガバナンスと理念
   (2) アメリカにおける企業概念
   (3) 株主重視のコーポレート・ガバナンス
  2 コーポレート・ガバナンスにおける公平性
   (1) 企業とステークホルダー
   (2) 市場原理
  3 企業情報の重要性
   (1) 情報開示(ディスクロージャー)の重要性
   (2) アカウンタビリティ
  4 エージェンシー問題の現代的視点
   (1) エージェンシー問題の重要性
   (2) エージェンシー問題への視点
   (3) 新たなエージェンシー問題の可能性
  補論/ガバナンスとマネジメント─タクシーのたとえ話

 第3章 取締役とガバナンスシステム
  1 コーポレート・ガバナンスの基本構造
  2 ガバナンスとマネジメントの分離
  3 取締役会の役割
  4 独立取締役としての社外取締役
   (1) 社外取締役の意義
   (2) 独立取締役の重要性
  5 委員会設置会社の必要性
  補論/コーポレート・ガバナンスと企業業績─JCGR調査より

 第4章 経営者と報酬制度
  1 経営者の役割
  2 経営者を動かす仕組み
   (1) 業績連動型報酬
   (2) アメリカの経営者報酬
  3 アメリカにおける報酬制度の動向
   (1) ストックオプションから株式へ
   (2) 株式対ストックオプション比率
  補論/会社をつぶしたCEOの高額報酬

 第5章 内部統制とコーポレート・ガバナンス
  1 内部統制とは
  2 会社法と内部統制システム
   (1) 会社法と内部統制
   (2) 内部統制と内部監査
   (3) 会社法の内部統制に対する評価
  3 COSO報告内部統制システム
   (1) 1992年COSOレポート
   (2) COSOモデルの概要
   (3) COSOレポートの評価
  4 日本版SOX法と財務報告に関する内部統制
   (1) 内部統制の意義
   (2) 日本版SOX法の概要
   (3) 日本版SOX法の構造 ……ほか
  5 コーポレート・ガバナンスの本質と課題:第T部のまとめ
   (1) コーポレート・ガバナンスの本質
   (2) コーポレート・ガバナンスの課題
  補論/内部統制の本質─相互チェック─

第U部 株主価値創造の原理と経営
 第6章 株式会社の機能と法的性格
  1 会社の法的性格
  2 株式会社と株式市場
  3 株主の有限責任
  4 株主と分散投資
  5 株主と経営者
  補論/株式会社の特質

 第7章 株主価値創造の原理と経営者の役割
  1 株主が株式投資を行う目的
   (1) ゴーイングコンサーンと企業の価値
   (2) 配当割引モデルによる株価決定
  2 現代の株主
   (1) 重層的な株式保有の構造
   (2) 長期と短期,2種類の投資家
   (3) ガバナンスを重視する長期投資家 ……ほか
  3 株主価値創造の原理とプロセス
   (1) 要求収益率とWACC
   (2) 株主価値創造と効率的市場
   (3) 株価とインセンティブ報酬

 第8章 株主価値創造のための経営プロセス
  1 株主価値創造経営の出発点
   (1) 企業の社会的使命
   (2) ミッション策定の具体的ポイント
   (3) ミッション体系の例:東芝
  2 企業の将来像を表す経営ビジョン
   (1) ミッションと経営ビジョン
   (2) ビジョンを構成する事業ドメイン
   (3) 株主価値創造のための長期業績目標 ……ほか
  3 中期経営計画の策定
   (1) 中期経営計画に対する経営者の責任
   (2) 中計の対象期間と見直しの方式
   (3) 中計策定における二つの方法論 ……ほか
  4 個別戦略の実行による株主価値の創造
   (1) 株主価値を最大化するビジネスの開始
   (2) 株主価値を最大化するビジネスの展開
   (3) 株主価値を最大化するビジネスの創出 ……ほか

 第9章 株主価値創造を実現するための経営システム
  1 株主価値創造とバランス・スコアカード(BSC)
   (1) 定性的な視点による管理の必要性
   (2) BSC手法の基本コンセプト
   (3) BSCモデルとKPI ……ほか
  2 業績評価とインセンティブ報酬制度
   (1) 経営者に対する業績連動型報酬
   (2) インセンティブ制度の導入手続
   (3) 業績連動型報酬を導入する意味 ……ほか
  3 内部統制システムとERM
   (1) 内部統制システムと内部監査
   (2) 内部監査部門によるチェック
   (3) 株主価値を創造するERM概念 ……ほか

 第10章 資本市場とのコミュニケーション(IR)
  1 企業の成長と資本市場の関係
   (1) 起業段階における属人的なIR
   (2) 発展段階における成長志向のIR
   (3) 成熟段階における信頼されるIR
  2 経営者にとってIRが持つ意味
   (1) エージェンシー関係とIR
   (2) 適正株価を実現するIR
   (3) 株主・投資家の信任を得るIR ……ほか
  3 IR活動の実態および課題
   (1) IRを実施する組織体制
   (2) IRを実施する目的
   (3) 具体的なIR活動の状況
  4 機関投資家による議決権行使
   (1) 株主議決権行使の意味と意義
   (2) 企業年金連合会の議決権行使
   (3) 連合会における議決権行使結果 ……ほか
  5 株主価値創造に寄与するIR
   (1) 現代のIRには何が求められるか
   (2) コーポレート・ガバナンスとIR
   (3) 現代の企業に求められる作法

 索  引

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著者プロフィール
■編著者紹介
若杉 敬明(わかすぎ たかあき)
1943年生まれ
東京大学大学院経済学研究科博士課程中退
〔現在〕
東京大学名誉教授,東京経済大学経営学部教授,ミシガン大学ロス・ビジネススクールミツイライフ金融研究所所長,日本コーポレートガバナンス研究所理事長,潟潟Rー取締役,開FEホールディングス監査役,劾TTドコモ監査役
〔主著〕
『入門ファイナンス』中央経済社,2004年。
『株主が目覚める日―コーポレートガバナンスが日本を変える』(監修・共著)商事法務,2004年。
『コーポレート・ガバナンスにおける商法の役割』(共著)中央経済社,2005年。
『わが国M&Aの課題と展望』(共著)商事法務,2006年。
『コーポレートガバナンス・マニュアル―21世紀日本企業の条件(第2版)』(監修・共著)中央経済社,2008年。

■執筆者紹介
吉田  博(よしだ ひろし)
慶應義塾大学経済学部卒業
山一證券潟Vンジケート部,同IR総括室,法政大学経済学部非常勤講師等を歴任
〔現在〕 京都産業大学経営学部専任講師

藤島 裕三(ふじしま ゆうぞう)
1969年生まれ
慶應義塾大学大学院法学研究科修了
椛蝌a総研にて,リサーチ・アナリスト,IRコンサルタント,経営戦略コンサルタント等を歴任
〔現在〕
椛蝌a総研経営戦略研究所主任研究員(専門はコーポレート・ガバナンス),日本証券アナリスト協会検定会員,京都大学大学院経済学研究科非常勤講師