監査MBA講座 企業統治の退廃と甦生 |
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目次 はじめに 第1部 企業統治をめぐる議論・課題・提言 1.個別製品・サービス自体の社会的意義と企業の運営の健全さとは 別物であるということ 2.今求められる「絆」と「手綱」:「経営のブレーキ」に関する誤解 3.経営の「ブレーキ・オーバーライド・システム」 4.「外形的適格性」監査から「内質的適格性」監査への転換の 必要性 5.日本企業は日本国法の中で「経営の裁量」という自治権を持つ 存在 6.コーポレート・ガバナンスと内部統制の分裂,そして,「自治権」の 濫用 7.「コーポレート・ガバナンス+ 内部統制= 統合的内部自治」 8.監査をはばむ監査役・内部監査部門への人事権という監査障壁 9.J-SOX後の大規模不祥事で明確化した「株式市場健全化偽装」 10.危機時こそ,企業の本当の姿が映し出される 11.不況・苦境時における最大の競争優位・差別化の源泉は 「信頼性」である 12.最も必要な内部統制は霞が関で最も欠落している 13.公的資金注入や救済合併企業ほど内部統制を充実させよ 第2部 統合的内部自治におけるミッション・人事権・社会化 14.社是・経営理念の形骸化による経営偽装 15.従業員が内部通報をためらう心理的背景 16.社外取締役・社外監査役の社外性の実効性と役員間リスク 情報格差の問題 17.「優良経営誤認」の横行:ミッション経営の形骸化の課題 18.「公認監査役」制度を導入すべき背景 19.経営企画部・社長室がハイリスク-ハイリターンに備えなく突進 する「ドンキホーテ症候群」の蔓延 20.形式・行動から入るものの,根付かない内部統制 21.内部統制とは,つまるところ,教育問題であるということ 22.内部統制の思考停止や過剰なI T 投資からの脱却 23.監査基準という「思考停止」,監査計画という「共謀罪」 24.コンプライアンスの関連痛:原因に遡る思考へ 25.猜疑心ではなく健全な懐疑心による監査 26.事実は1つでも真実は揺れ動く 27.「サービス残業」は,もはや「二重帳簿」の常態化を意味する 28.踏むべきではない心のブレーキ 29.不祥事の血脈となる「適材適所」による「思想統制経営」の課題 30.濫用なくNOといえる勇気を持つ 31.人事部門による経営陣の「空気を読む」優秀な思想統制人事 32.被害者と加害者とをすり替える「サービス残業」の不正の正当化 33.アンバランスなコンピテンシー礼賛人事:ハイパフォーマーは ハイリスクコントローラー要件を必要とする理由 34.人事考課という脅しと現代の「奴隷制度」 35.人事部がガバナンスを変質させる 36.飛ばし事件に先駆けて起こった崩壊の予兆:内部通報における オリンパスの人事対応 37.聖域なき企業経営を志向する 38.異端児扱いしてはいけない「健全なる“非凡”」 第3部 健全なる企業体を目指す上での諸問題と対策・提言 39.営業活動の暴走(セールス・オーバーライド)による 「成り金礼賛マネジメント」の課題:営業部門の本音と実態 40.統治体系におけるグレーゾーン:独禁法違反を招いた家電量販店 の営業現場にて 41.保険営業にみる社是・経営理念の軽視 42.優秀な社員による巧妙な数字づくり 43.「実効性のある売上」とは? 44.「儲けたらボーナスをやる」の落とし穴 45.「言い訳」感染症の部門長・管理職の心理 46.購買・開発・製造部門に内在するプレッシャーと不祥事誘因 47.「パトロンひも付き監査」の課題:経営陣から 「お金を出してもらって」活動する監査役 48.日本監査役協会が定めた新たな訳語に見る172監査役の空虚な 実態 49.「社外役員」ポストへの誘惑 50.「越境不正」:監査役と内部監査の連携の必要性 おわりに |
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戸村智憲(とむらとものり) 早稲田大学卒業。 米国MBA(経営管理学修士号)修了。 全米優秀大学院生受賞。 米国博士後期課程(Ph.D)中退。 国連勤務にて,国連内部監査業務専門官,国連戦略立案専門官リー ダー,国連主導の世界的CSR運動「国連グローバル・コンパクト」広報・企業誘致業務などを担当。 日本マネジメント総合研究所理事長,日本ERM経営協会会長,日本クラウドユーザー協会会長。 米国内部監査協会ニューヨーク支部正会員,(社)日本取締役協会会員,日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク会員,組織学会正会員,日本内部統制研究学会正会員,その他各種学会・団体に所属。 【主要著書】 『監査コミュニケーション技法“疑う流儀”:監査心理学による監査を通じた幸せづくり』 『監査心理学“感じる監査”』 『監査コミュニケーション技法“迷う流儀”』 『経営偽装:不祥事対策への警鐘を鳴らす20の視座』(以上,税務経理協会), 『しっかり取り組む「内部統制」:企業健全化プログラムと実践ノウハウ』(実務教育出版), 『なぜクラウドコンピューティングが内部統制を楽にするのか』(技術評論社)など多数。 |