コーポレート・ファイナンス
CFOを志す人のために

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目次

第1章 金融とは何か
 第1節 時間の流れの中で契約する
  現在の富と未来の富
  価格としての金利 ……ほか
 第2節 さまざまな金融商品
  株式と社債そしてデリバティブ
  フォワードとフューチャー ……ほか
 第3節 金利とその期間構造
  利回りの計算
  連続複利 ……ほか
 コラム 銀行は何をしているのか

第2章 株式会社とその資金調達
 第1節 株主有限責任
  株式会社の始まり
  有限責任の理由 ……ほか
 第2節 会社の機関設計
  株主総会
  なぜ株主が決めるのか ……ほか
 第3節 株式と社債
  株式による資金調達
  種類株式 ……ほか
 第4節 M&A と企業防衛策
  合併と企業買収
  友好的と敵対的との間 ……ほか
 コラム 企業の意思決定とコースの定理

第3章 不確実性を理解する
 第1節 期待値と標準偏差
  リスクとは何か
  確率変数とその分布 ……ほか
 第2節 確率変数の和と相関
  確率変数の1次式
  確率変数の和の性質 ……ほか
 第3節 正規分布と対数正規分布
  2項分布
  大数の法則と正規分布 ……ほか
 コラム 滅多に起こらない事象の分布

第4章 投資家行動と資本市場
 第1節 ハイリスク・ハイリターン
  リスク回避者の仮定
  リスクとリターンの無差別曲線 ……ほか
 第2節 資本市場における資産価格形成
  安全資産と危険資産との選択
  資産価格の変化と市場均衡 ……ほか
 第3節 CAPMとβ
  市場ポートフォリオ
  消せるリスクに対価なし ……ほか
 コラム ゼロ金利下の証券市場線

第5章 DCF法とEVA最大化問題
 第1節 DCF法の仕組み
  DCF法の基本計算
  プロジェクト間の相関性問題 ……ほか
 第2節 NPVとIRR
  NPVによるプロジェクト評価
  IRRによるプロジェクト評価 ……ほか
 第3節 利益とキャッシュ・フロー
  利益と配当の関係
  減価償却の問題 ……ほか
 第4節 WACCによる企業価値計算
  資本コスト
  WACCによる企業価値計算 ……ほか
 第5節EVA最大化問題
  EVAという経営指標
  ROICとEVA最大化 ……ほか
 コラム 負債時価評価の意義と限界

第6章 MM命題と最適資本構成
 第1節 最適資本構成というアイディア
  単純化された企業モデル
  梃子の効果
 第2節 MM の無関連性命題
  MMの無関連性命題
  株式の需給と株価 ……ほか
 第3節 倒産と税制そして最適資本構成再考
  企業倒産と無関連性命題
  梃子の効果の全体像 ……ほか
 コラム リスク・ファイナンスという解決

第7章 時間的不整合の問題と契約の役割
 第1節 時間的不整合の問題
  後出しジャンケンの罠
  誰が得をしたのか ……ほか
 第2節 ファイナンスにおける契約の役割
  担保の意義と限界
  コベナンツの二律背反 ……ほか
 コラム バーゼル規制の作用と反作用

第8章 オプション理論
 第1節 オプションの基本的性質
  複製ポートフォリオ
  2項モデルによるコール・オプション価値の計算 ……ほか
 第2節 リスク中立確率とブラック=ショールズ・モデル
  確率はどこに行ったか
  リスク中立確率 ……ほか
 第3節 リアル・オプション
  素朴な意思決定モデル
  宝くじのような事業機会 ……ほか
 コラム モデルはどこまで説明できるか

第9章 危機企業の金融問題
 第1節 危機企業支援の価値評価
  倒産と破産
  危機企業のさまざまなケース ……ほか
 第2節 金融支援交渉ゲーム
  銀行間の交渉ゲーム
  企業との交渉ゲーム ……ほか
 第3節 企業再生ファンド
  存続価値か清算価値か
  危機企業のオプション的評価 ……ほか
 コラム 残らせるべきか去らせるべきか

 付表

 索引


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著者プロフィール
岩村充(いわむらみつる)
1950年東京都に生まれる。
1974年月日本銀行に入る。
ニューヨーク駐在,金融研究所などを経て1998年1月より早稲田大学教授。

著書
『企業金融の理論と法』(東洋経済新報社),
『企業金融講義』(東洋経済新報社),
『新しい物価理論』(岩波書店・共著),
『貨幣の経済学』(集英社),
『貨幣進化論』(新潮社)などがある。
東京大学経済学部卒業。早稲田大学博士。