総合商社論 Value Chain上の事業革新と世界企業化 |
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目次 はじめに 第1部 総合商社を巡る論点 ~高業績を続ける商社ビジネスを支える基盤~ 第1章 業績好調を続ける総合商社 第2章 総合商社ビジネスを支える基盤 1 過去の商社ビジネス 1 主要経営指標 2 ビジネス・モデル ……ほか 2 現在の商社ビジネス 1 成長性・効率性・財務安全性の3点セット 2 総合事業会社 ……ほか 第3章 本論の検討課題と構成 1 総合事業会社を巡る論点 1 財務データに基づく「総合事業会社」モデル分析 2 トレーディングと事業投資に関する統一的なフレームワーク ……ほか 2 リスク・マネジメントとポートフォリオ管理を巡る論点 1 歴史的な試行錯誤の産物としての商社ビジネス・モデル 2 「 攻め」のリスク・マネジメントとポートフォリオ管理への変化 ……ほか 3 商社の事業・収益基盤のグローバル分散を巡る論点 1 「世界企業」への道 2 商社ビジネス分析における世界経済構造変化への配慮の 重要性 4 本書の構成 第2部 総合商社のビジネス・モデル 第1章 「総合事業会社」モデルとその問題点 第2章 「総合事業会社」の概念 1 伝統的な総合商社ビジネス 2 現在の総合商社ビジネス 1 ビジネス・モデルの転換 2 「総合事業会社モデル」 3 検 証 1 総合商社全般の収益構造の推移 2 総合商社各社の収益構造の相違 第3章 “Value Chain Design”モデル 1 “Value Chain Design”モデル 1 三菱商事によるモデル説明 2 自動車のサプライ・チェーンにおける“Value Chain Design” 2 “Value Chain Design”モデルの射程 1 “Value Chain Design”モデルの適用条件 2 “Value Chain Design”モデルの親和的な「商流」 ……ほか 3 商社各社により普遍的な「ビジネス・モデル」 1 伊藤忠商事のカンパニーの成長戦略 2 “Value Chain Design”との共通点と相違点 4 まとめ ~「サプライ・チェーン」と商社ビジネス~ 第4章 総合商社と投資会社の比較 1 商社ビジネスにおける事業投資の位置づけ 2 外国投資家の総合商社観 ~なぜ外国投資家は投資会社との比較にこだわるのか~ 3 投資会社に優る収益率を上げる総合商社 1 投資会社の収益率 2 総合商社のROE の推移 4 総合商社に対する投資家の冷静な評価 5 まとめ 第5章 “Value Chain Design” 私論 1 “Value Chain Design” の前提とする市場 2 新興国市場における事業展開 ……ほか 補論:総合商社と資源会社との比較 1 資源・エネルギー部門の好調 2 資源会社との相違点 1 資金調達力の劣後 2 資源開発の制約 ……ほか 3 非資源会社として健闘する総合商社 第3部 優良会社(“Excellent Company”) 第1章 バブル崩壊後のパラダイム転換 第2章 バブル期の企業経営 1 バブル期の企業経営 1 1986~1990年の企業業績 2 「含み益経営」の罠 ……ほか 2 商社経営 3 三菱商事の主要指標の推移 第3章 「バブル崩壊」後の財務体質改善と収益基盤再構築の 取り組み 1 「バブル崩壊」に伴うビジネス・モデル転換 1 企業収益・財務の急激な悪化と進行 2 「縮み志向」の経営への転換 ……ほか 2 リスク・マネジメントとポートフォリオ管理 1 個別案件対応型リスク・マネジメントの限界 2 「縮み志向」の経営時代のリスク・マネジメント 3 リスク・マネジメント事例 1 三菱商事のポートフォリオ管理 2 伊藤忠商事のポートフォリオ管理 第4章 1990年代後半の“Corporate Governance”改革 1 長期戦化した財務体質改善 2 グローバル・スタンダード経営 ……ほか 第5章 2000年代前半の「リストラ」成功と「企業統治」改革 1 海外投資家の所有比率の向上が後押しした企業統治改革 2 収益構造の再構築の前提としてのリストラ 1 不良資産償却による資産圧縮 2 具体的な財務体質の改善状況 3 企業統治への米国型経営スタイルの導入 第6章 2000年代の“Excellent Company” 1 2000年代の“Excellent Company” 2 「攻めの経営」と“Portfolio”管理の展開 1 「積極投資」時代の「ポートフォリオ管理」の課題 2 個別事例1「三菱商事におけるポートフォリオ管理」 ……ほか 第7章 結 び 第4部 グローバル経営 ~新興国台頭と「世界企業」への道~ 第1章 グローバル・ビジネス 1 総合商社のグローバル・ビジネスの変質 2 長期間に及んだグローバル・ビジネスの転換 ……ほか 第2章 1990年以降の内外経済の構造転換~2000年代の総合商社 のグローバル展開を用意した経済環境の変化~ 1 1990年代の世界経済の構造転換 1 ASEAN を「世界の工場」とする生産ネットワーク 2 総合商社におけるグローバルな商流・物流の構築 2 2000年代の世界経済の構造転換 1 日米欧三極から米欧中三極への世界貿易の構造転換 2 「東アジア生産ネットワーク」の変容 ……ほか 3 国内市場の停滞と新興国市場の胎動 1 長期デフレと高齢化により成長性を喪失した国内市場 2 海外市場のビジネス・チャンスの拡大 ……ほか 第3章 三菱商事の海外戦略 1 事業基盤再構築にフォーカスした「MC2003」 2 「INNOVATION 2007」 ~製造業のグローバル展開と中国台頭への対応~ 3 「INNOVATION 2007」期間中の変化~国内成長停滞への 懸念と「グローバル成長の取込み」への軸足シフト開始~ 1 地域戦略の横串化 2 国内成長からグローバル成長への重心移動 4 「INNOVATION 2009」における主役交代 ~新規産業待望からグローバル・ビジネスへ~ 1 グローバル成長の取込みに向けた取り組み 2 リーマン・ショック後も維持されたグローバル成長の取込み 戦略 5 「中期経営計画2012」~健全性・効率性に配慮した積極策~ 1 ポートフォリオ・マップ上の地域軸の明示 2 新規成長分野もグローバル市場の成長分野にフォーカス ……ほか 第4章 伊藤忠商事の海外戦略 1 財務・収益基盤の再構築の中での中国・北米戦略の模索 2 「Frontier-2006」 ~連結純利益の50%を海外で稼ぐことを目標化~ 3 「世界企業」を経営理念に打ち出した「Frontier+2008」 1 収益のグローバル分散とビジネスの現地化を目標に 2 北米・中国・アジア市場に注力しアジア大の取引拡充へ 4 海外展開を加速化させた「Frontiere 2010」 ~リーマン・ショック後の海外事業を中心とした業績回復~ 5 「Brand-new Deal 2012」 ~新興国に限定しないグローバルな活動を目標に~ 第5章 公表数値による検証 1 伊藤忠商事の海外事業状況~道半ばの世界企業化~ 1 連結純利益の6割台半ばに達した海外事業損益 2 売上高・収益より見た海外事業のウェイト ……ほか 2 三菱商事の海外事業状況 ~国内市場との太い結びつきに立脚する収益構造~ 3 住友商事の海外事業状況 ~事業間だけでなく地域間にも貫徹されたポートフォリオ管理~ 1 地域リスク分散を重視した基礎収益のグローバル分散 2 6割台を維持する国内収益比率 ……ほか 第6章 各社各様の「世界企業」への道 おわりに 参考文献 |
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【執筆者紹介】 榎本俊一(えのもと しゅんいち) 1990年,東京大学法学部卒業,米国コロンビア大学ロースクール留学(法学修士)等を経て, 2010~2011年に東北大学大学院法学研究科教授(現代日本経済・ 経済政策)等を務める。 |