企業と社会
サステナビリティ時代の経営学
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目次

はしがき  
第1章 「企業と社会」論の対象と視点
 第1節 「企業と社会」論とは 
  1.社会における企業
  2.テキストについて 
  3.学習の目標と本書の構成  
 第2節 「企業と社会」論は何をどのように理解するのか 
  1.企業に求められる新しい役割・責任
  2.サステナビリティ概念の組み込み
  3.研究の視点 
 第3節 「企業と社会」論はどのような視点から捉えるのか 
  1.市場社会の捉え方  
  2.企業社会システムの構造化 
  3.企業社会システムのつくりかえ 

第2章 企業とステイクホルダー
 第1節 会社は誰のために存在するのか
  1.会社は誰のためのものか  
  2.良い会社とは  
  3.企業とステイクホルダー  
 第2節 企業とステイクホルダーの関係はどのように捉えられるか  
  1.ステイクホルダーの理解  
  2.ステイクホルダー・マネジメントとステイクホルダー・エンゲージ
    メント  
  3.市民社会組織の役割  
 第3節 本企業とステイクホルダーはどのような関係にあるのか
  1.これまでの企業とステイクホルダーの関係  
  2.コア・ステイクホルダーとの共同関係  
  3.90年代以降の変化  

第3章 「企業と社会」論の背景と動向
 第1節 なぜ「企業と社会」が問われるのか  
  1.グローバリゼーションの光と影  
  2.持続可能な発展に向けたグローバルな動向  
  3.CSRを求める国際基準  
 第2節 議論の起源はいつどこにあるのか  
  1.70年代アメリカでの議論  
  2.代表的議論とその後の動き  
  3.90年代以降EUの動き  
 第3節 社会的に責任ある企業とは  
  1.CSRへの誤解  
  2.本書の捉え方  
  3.市場社会の動向  

第4章 責任ある経営のプロセス
 第1節 責任ある経営は何を目指すのか  
  1.サステナブルな経営 
  2.CSRとコーポレート・ガバナンス 
  3.経営戦略の理解  
 第2節 経営プロセスにどのように組み込むか  
  1.経営体制の構築 
  2.サプライチェーン・マネジメント 
  3.ステイクホルダー・エンゲージメント  
 第3節 CSR経営の課題は何か  
  1.形骸化を超えて  
  2.国際基準とどう向き合うか  
  3.アカウンタビリティの課題  

第5章 日本における「企業と社会」の議論
 第1節 日本ではCSRをどのように理解してきたか  
  1.日本におけるルーツ?  
  2.1970年代第一次CSRブーム  
  3.その後の展開 
 第2節 日本企業はCSRにどう取り組んできたか  
  1.2000年代第二次CSRブーム  
  2.CSR経営の急速な制度化  
  3.制度的模倣  
 第3節 日本企業の経営課題は何か  
  1.制度化の問題点  
  2.経営プロセスへの組み込み  
  3.今後の課題  

第6章 戦略的フィランソロピー
 第1節 フィランソロピー活動をなぜどのように行うのか  
  1.社会的課題に誰が取り組むのか  
  2.フィランソロピー活動とは何か  
  3.フィランソロピー活動の取り組み  
 第2節 本業かフィランソロピーか  
  1.コーズ・リレイティッド・マーケティング  
  2.フィランソロピー活動をマネジメントする  
  3.社会的課題と消費者(グリーン・コンシューマー)  
 第3節 企業はNPOとなぜどのように協働するのか  
  1.なぜ協働するのか  
  2.協働の事例  
  3.協働の課題  

第7章 ソーシャル・ビジネスとイノベーション
 第1節 ソーシャル・ビジネスは社会的課題にどのように取り組んで
     いるか  
  1.ソーシャル・ビジネスの台頭と定義  
  2.ソーシャル・エンタープライズの組織形態  
  3.ソーシャル・エンタープライズの組織戦略  
 第2節 各国ではどのように取り組み理解されているか  
  1.アメリカにおける背景と議論  
  2.ヨーロッパにおける背景と議論  
  3.日本の現状と今後の展望  
 第3節 ソーシャル・イノベーションはどのように創られ広がるのか
  1.ソーシャル・イノベーションとは  
  2.ソーシャル・イノベーションの創出 
  3.ソーシャル・イノベーションの普及・政策  

第8章 企業価値と評価
 第1節 CSRはペイするのか  
  1.基本的な論点  
  2.市場の評価  
  3.企業評価の変化  
 第2節 社会的に責任ある投資とは何か  
  1.社会的に責任ある投資とは  
  2.投資行動  
  3.現  状  
 第3節 トータルな企業評価は可能か  
  1.ステイクホルダーの役割  
  2.統合報告書について  
  3.企業経営の進化  

第9章 公共政策:自発か規制かを越えて
 第1節 CSRの取り組みは持続可能な発展に貢献するのか
  1.CSRの失敗?  
  2.社会的ジレンマの解決  
  3.自発的取り組みと強制的取り組み  
 第2節 CSRは自発的なものか規制すべきものか  
  1.公共政策の類型  
  2.マクロレベルの政策  
  3.中間レベルのプラットフォーム  
 第3節 マルチ・ステイクホルダー・イニシアチブとは何か  
  1.マルチ・ステイクホルダー・イニシアチブの取り組み  
  2.グローバル・ガバナンスの変化  
  3.マルチ・ステイクホルダー・イニシアチブのデザイン  
文献リスト(参考書・本書で参照した文献)  


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著者プロフィール

[著者紹介]
谷本 寛治(たにもと かんじ)
早稲田大学商学学術院教授。一橋大学名誉教授。
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。経営学博士
(神戸大学)。
一橋大学教授大学院商学研究科教授などを経て,2012年より現職。
ベルリン自由大学,国立台北大学,ケルンビジネススクール客員教授。
学会「企業と社会フォーラム」(JFBS)会長。
近書に『責任ある競争力』(NTT出版 2013),『ソーシャル・イノベーションの創出と普及』(共著,NTT出版 2013),『日本企業のCSR経営』(千倉書房 2014),『ソーシャル・ビジネス・ケース』(編著,中央経済社 2015),Stages of Corporate SocialResponsibility: From Ideas to Impacts(共著,Springer 2016),Corporate SocialResponsibility(共著,Emerald 2018),『経営学者のドイツ』(クロスメディア・パブリッシング 2019, Amazon, POD)など。
研究室HP https://tanimoto-office.jp/