ビジネス・実用

CFOポリシー―財務・非財務戦略による価値創造

定価:2,970円(税込) 送料について

発行日:2019-12-17
A5判/256頁
ISBN:978-4-502-32891-6

紹介文

CFOは「企業価値の番人」、「企業価値の創造者」といわれる。ガバナンスや財務リテラシー、ESGとそのIRを改善することが企業価値を向上させる方策であるなどを説く。

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評価

1件の評価があります。

CFOポリシー 菊地 清貴(三菱商事㈱)さんのコメント (2020/03/17)
旬刊経理情報2019年4月1日号 inほんmation欄より

過去数年、ESG経営は不可逆的な社会の要請と捉え、SDGsを活用し取り組んできたが、最近の資本市場における顕著なESG礼讃に正直懐疑的になっていたところ、そんな戸惑いを一掃してくれた良書である。
今や企業価値の約8割が非財務価値ともいわれるなか、本書では、PBR1倍以上の市場付加価値を非財務価値、いわゆるESGと潔く定義し、それを高めることが中長期的な財務価値に転換され、企業価値向上につながることを示し、世界企業と比べて低ROE、低PBRの日本企業に経営変革を訴え、企業経営者へエールを送っている。
その内容は、筆者のエーザイという、医療を守り人々の希望に応える会社のCFOとしての現場感あるポリシーと、理念と実務を結ぶ緻密な分析、さらには豊富な経験と類稀な高いコミュニケーション能力を駆使した、多くの投資家との継続的なエンゲージメントに裏打ちされたもので、比類なき説得力を持つ。
実際のところ、グローバル資本主義のなかで脈々と構築されてきた現代の企業経営モデルの根幹を揺るがす変化が、かつてないスピードと質量で事業現場に押し寄せている。実務家として経営に携わるなかで、財務価値を中心とした会計数値では説明しきれない企業価値評価に出会うことが多くなった。企業は顧客、社員、地域コミュニティ、株主等すべてのステークホルダーの為に存在する「社会の公器」として、持続的な企業価値創造への受託責任を負っているが、この大きな外部環境変化を受け、企業価値の再定義や新たな意思決定の軸を見直す転換期を迎えている。
デジタル社会への移行に伴い、消費構造がマスを対象にした量から、多様な個人に寄り添う質へと転換し、最終需要者である生活者の体験価値を含む利得性・利便性が創出されている。企業は既存アセットおよびオペレーションの弛まぬ価値向上に加え、デジタルを活用し、生活者の潜在ニーズを顕在化させるデータ等の非財務資本に向き合い、短期間で財務価値へ直結しない、不確実なシナリオに基づいて、中長期スパンで将来的な財務価値を評価する経営判断が求められている。また、本邦における労働人口の縮小や、小中学校の学習指導要領にSDGsが加わり、SDGsネイティブな若者が増えるなか、今後入社する将来の仲間を含めた社員の働き甲斐等の価値観の変化により、これまで以上に社員エンゲージメントを強化し、生産性を高めることが企業成長の要と捉えており、非財務資本の1つである人的資本の重要性をひしひしと感じている。
筆者にお会いし本書に出会うことで、既存アセットを梃に、ROESGを経営の軸に据え、非財務価値の向上と財務価値への転換に取り組む意義をあらためて感じた。また、そのストーリーを自らの言葉でステークホルダーに説明することで透明性を担保し、真の企業・事業の在り姿をご理解いただくという、受託者責任に応える新しい時代の企業経営および企業価値創造に取り組む決意をいただいた。
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