実践から学ぶ女将のおもてなし経営

姜 聖淑

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2013/10/30
A5判 / 208頁
ISBN:978-4-502-08150-7

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本の紹介
「女将(おかみ)」の仕事内容は知っているようで実はあまり知られていない。本書は女将に着目し、その歴史、タイプ、人間関係、リーダーシップなどを経営学の視点で解説。

目次


実践から学ぶ
女将のおもてなし経営

目次

 推薦の辞
 はじめに

第1章 ザ・オカミ―The OKAMI
 1.1 日本旅館の女将
 1.2 今なぜ女将なのか
 1.3 女将の起源をめぐる諸説

第2章 わかるようでわからない日本旅館の仕組み
     ―女将の環境をめぐる

 2.1 日本旅館とは
 2.2 旅館の歴史的変遷
 2.3 旅館業とホテルのトレードオフ
 2.4 旅館のビジネス特性
  2.4.1 旅館の機能
  2.4.2 旅館ビジネスの特性
 2.5 多様なビジネスモデル
 コラム:逆発想から旅館運営を楽しもう

第3章 女将のしごと―求められる能力と役割
 3.1 女将の仕事とは
 3.2 そもそもの役割論について
 3.3 女将の役割とは
  3.3.1 実証調査
  3.3.2 分析結果
  3.3.3  女将の役割知覚と役割期待のあいだ
 3.4 将来の役割は変化していくのか

第4章 女将のリーダーシップ・スタイル
      ―女将をめぐる人的関係性

 4.1 ホスピタリティリーダーとしての女将
 4.2  ホスピタリティ産業におけるリーダーシップ研究史
 4.3 女将のリーダーシップ・スタイル
  4.3.1  女将におけるBassの変革的リーダーシップ論適用への背景
 4.4  女将のリーダーシップ・スタイルの類型化
 4.5 女将の個人特性
  4.5.1 年  齢
  4.5.2 学  歴
  4.5.3 業界経験
  4.5.4 他産業での経験
 4.6 女将が抱えている問題
  4.6.1 個人的に抱えている問題
  4.6.2 女将に求められる能力
 4.7 まとめ

第5章 旅館の魅力―人!人!人!
     サービス人材育成の手掛かり

 5.1 対人サービス人材
 5.2 旅館とホテルの接客従業員の職務の違い
 5.3  宿のサービスの実態:仲居のフォロワーシップ   
  5.3.1 フォロワーシップ(followership)とは
 5.4 女将と仲居の関係性
 5.5 日本の宿泊現場のフォロワーシップ
  5.5.1 調査結果
  5.5.2 フォロワーシップ・スタイル
  5.5.3  フォロワーシップとエンパワーメントとの関連性
  5.5.4 フォロワーシップと職務満足の因子分析
  5.5.5 仲居(接客従業員)に関する考察
 5.6 客から学ばせる仕組み:常連客の存在
 5.7 顧客の価値レベル(customer value label)
 コラム:いろいろな仲居

第6章 お客様へのおもてなし―宿が目指すもの
 6.1 国の文化的背景とおもてなし
 6.2  ビジネス現場におけるサービス,ホスピタリティ, おもてなし
 6.3  サービスとホスピタリティ概念をビジネスへ転換   
  6.3.1 サービスクオリティ理論
  6.3.2 顧客満足理論
  6.3.3 サービスクオリティに関する調査と結果
 6.4  女将のリーダーシップスタイルとホスピタリティ志向性との関係
  6.4.1 サービス・リーダーシップ
  6.4.2 サービス・エンカウンター
  6.4.3 サービス・システム
  6.4.4 人的資源管理
 6.5 ホスピタリティ志向と従業員満足の差
 6.6 顧客感動の時代へ
 コラム:チップと心づけ

第7章  女将の知の蓄積と伝承のプロセス
      ―日本のおもてなしをみせろ!

 7.1 顧客の評価はマイナス経営
 7.2 顧客ニーズの把握
 7.3 女将の知の継承と伝承
  7.3.1 旅館のサービスのプロセス
 7.4 女将の知の形成
  7.4.1 知の経験と蓄積のプロセス
  7.4.2 女将のキャリア学習

 参考文献

 索  引



著者プロフィール 姜 聖淑(カン ソンスク)
韓国ソウル生まれ。
1999年,立教大学大学院観光学研究科博士前期課程入学
2006年,立教大学大学院観光研究科博士課程終了,博士(観光学)取得。
2007年から2010年まで,京都大学経営管理大学院研究員を経て,
現在,帝塚山大学経営学部准教授。






















著者紹介

姜 聖淑(かん そんすく;Sungsook, Kang)
[プロフィール]
韓国ソウル生まれ。
1999年,立教大学大学院観光学研究科博士前期課程入学
2006年,立教大学大学院観光研究科博士課程修了、博士(観光学)取得。
2007年から2010年まで、京都大学経営管理大学員研究員を経て、
現在、帝塚山大学経営学部准教授。

担当編集者コメント
「2014年度 観光学術学会 学会賞(著作章)」を受賞しました。
また、「平成26年度中小企業研究奨励賞 [経営部門]本賞」を受賞しました。