公共インフラと地域振興

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長峯 純一 編著

定価(紙 版):5,060円(税込)

発行日:2015/03/10
A5判 / 306頁
ISBN:978-4-502-13491-3

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本の紹介
現代社会が直面するさまざまな課題を標榜している公共インフラや地域振興に関する諸論点について、実証的に分析・検討を行い、問題提起や政策提言を行う研究書。

目次


関西学院大学産研叢書(38)
公共インフラと地域振興

目次

 はしがき

 序 章 公共インフラと地域振興―本書のテーマと紹介―
  1 はじめに
  2 公共インフラをめぐる社会的・経済的課題
  3 本書の構成と内容

第Ⅰ部 公共インフラの経済効果
 第1章 「差の差」の手法によるインフラ整備の影響の定量化
      ―高速道路インターチェンジの整備を例に―
  1 はじめに
  2 「差の差」の手法
  3 高速道路インターチェンジ整備における「差の差」の計算
  4 「差の差」の推定
  5 おわりに

 第2章 鹿児島市内における企業活動に対する九州新幹線開業効
       果の検証―ヘドニック・アプローチを用いた実証分析―
  1 はじめに
  2 九州新幹線開業前後の地価の変遷
  3 ヘドニック・アプローチとは
  4 新幹線開業効果の検証方法
  5 検証結果
  6 おわりに

 第3章 鉄道新線開業の地域経済への影響
  1 はじめに
  2 新線開業の効果:京阪中之島線と阪神なんば線
  3 沿線周辺地価で見る新線開業の経済効果
  4 おわりに―鉄道網整備のあり方

 第4章 地域の公共サービスと住民幸福度の関係
       ―国民生活選好度調査を使った分析―
  1 はじめに
  2 幸福度に関する先行研究
  3 幸福度調査の実証分析
  4 幸福度調査の分析
  5 おわりに

第Ⅱ部 公共インフラと公的支援
 第5章 鉄道貨物輸送のインフラ整備
  1 はじめに
  2 鉄道貨物インフラ整備の意義と公的補助制度
  3 鉄道貨物インフラ整備の概要
  4 おわりに―鉄道貨物インフラ整備の効果と今後の課題

 第6章 これからの「地方空港」政策のあり方
  1 はじめに
  2 「地方空港」の現状
  3 地方空港をとりまく国の主な航空政策の動向
  4 地方自治体における主な航空政策の動向
  5 地方から考える航空・空港政策のあり方
  6 おわりに

 第7章 イギリスにおける地方交通の計画手法
       ―近年の制度改革をめぐって―
  1 はじめに
  2 交通サービスの現状
  3 地方分権に向けた行政構造の再編
  4 交通計画における地方分権化
  5 おわりに

 第8章 「劇場法」制定と「公共財」としての公立文化施設のあり方
  1 はじめに
  2 戦後のわが国自治体における文化施設整備
  3 「劇場法」制定をめぐる経緯
  4 「劇場法」の特徴
  5  おわりに―「劇場法」の「指針」と今後の展望

第Ⅲ部 地域雇用とインフラ整備
 第9章 起業化支援施設の政策効果
  1 はじめに―問題意識
  2 起業化支援施設の概要
  3 事例研究
  4 おわりに―起業化支援施設の成果と今後への示唆

 第10章 公共投資の雇用・民間投資誘発効果のパネルVAR分析
  1 はじめに
  2 分析手法
  3 ベンチマークケースの分析結果
  4 分析の拡張
  5 おわりに

 第11章 炭鉱企業の民営化と地域振興―ポーランドにおける
        ボグダンカ炭鉱の民営化過程を中心に―
  1 はじめに
  2 ポーランドにおける石炭をめぐる諸問題
  3 ポーランドにおける石炭産業のリストラ
  4 ボグダンカの民営化
  5 おわりに

 第12章 空港民営化と地域振興政策
  1 はじめに
  2 空港民営化と地方空港の維持
  3 共用空港の活用と地域活性化
  4 空港を核とした地域再生計画
  5 おわりに

第Ⅳ部 観光インフラと地域振興
 第13章 「道の駅」設置と観光および防災インフラとしての役割
  1 はじめに
  2 「道の駅」登録件数の推移
  3 都道府県別「道の駅」登録の現状
  4 「道の駅」設置と外生的要因
  5 「道の駅」の機能と役割
  6 おわりに

 第14章 重伝建地区における歴史的建造物・町並み保存と
        観光振興
  1 はじめに
  2 歴史的資産・環境の保存・保全と法制度の展開
  3 (重)伝建地区制度による歴史的建造物・町並みの保存
  4 重伝建地区の問題・課題―自治体ヒアリング調査から
  5 歴史的遺産・環境の保存・保全と地域振興
  6 おわりに-重伝建地区制度の成果と今後に向けての課題

 第15章 コモンプール財としての観光資源の管理・運営
        ―日本の地域の取組み事例から―
  1 はじめに
  2 コモンプール財の管理・運営
  3 観光資源としての自然景観:黒部立山アルペンルート
  4 観光資源としての温泉(街):城崎温泉
  5 観光資源としての旧跡:竹田城跡
  6 観光資源としての祭り:おわら風の盆
  7 おわりに

 あとがき



著者プロフィール ■編著者紹介
長峯 純一(ながみね じゅんいち)
関西学院大学総合政策学部教授 博士(経済学,関西学院大学)
1958年生まれ。
1986年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。
追手門学院大学経済学部専任講師・助教授,関西学院大学総合政策学部助教授を経て現職。
また,現在,公共選択学会理事,日本計画行政学会理事を務める。

<主要業績>
『公共選択と地方分権』勁草書房,1998年。
『公共投資と道路政策』(共編著)勁草書房,2001年。
『選挙の経済学:投票者はなぜ愚策を選ぶのか』(監訳)日経BP社,2009年。
『比較環境ガバナンス―政策形成と制度改革の方向性』(編著)ミネルヴァ書房,2011年。
『費用対効果(BASIC公共政策学11)』ミネルヴァ書房,2014年。




















著者紹介

長峯 純一(ながみね じゅんいち)

担当編集者コメント
本書の趣旨は、はじめにに詳細に示されていますので、以下に示します。

「公共インフラをめぐる問題は,まさに時代のキーワードである。さまざまな観点から(公共)インフラという言葉を目にしない日はないほどである。とりわけ近年,老朽化したインフラをどう維持更新していくか,人口減少社会を睨んで都市インフラをどうコンパクト化していくか,自然災害に備えてどのようなインフラ対策をとっていくか,という問題への関心は日に日に強まっている。いずれも,新規の公共インフラを整備・拡充するという従来の発想では解決できないところに特徴がある。
片や,地域振興というテーマも,その時代の課題を反映して,繰り返し唱えられてきた。過疎対策から始まり,まちづくりや商業・観光の活性化,地域雇用や地場産業の創出,分権化と地域経営,等など,そこでは公共インフラの整備が地域振興を実現する政策手段として期待されてきた。そして今や,公共インフラの維持管理が地域経済や地方財政の重荷になるという問題も発生している。
かくして,地域振興に向けての公共インフラ整備の今日的な課題とあり方を検討することが,本書のテーマである。」

目次をご覧いただけるとおわかりのように、今日的課題を多面的に検討されています。
そこに解決のヒントがあるかもしれません。

ぜひ、ご覧ください!